2013年4月24日水曜日 トマス・ピンチョン全小説 LAヴァイス (Thomas Pynchon Complete Collection) かつておれには夢があった。もしもこの世にそんなものが実在するのなら、読むまで死ねない、読んでから死にたいって本。この話は前にもしたっけか? 聞いてない? じゃ話すぜ、ひとつは村上春樹訳チャンドラー。柴田元幸さんとの共著、たしか『翻訳夜話2 サリンジャー戦記 (文春新書)』だったと思うけれど、そいつで実際にそんな企画があると知ったときはびっくり仰天した。いまおれの手元にはハードカバーとペイパーバック、二冊の『ロング・グッドバイ』がある。文庫も買おうか迷ってる。ジミヘンの新譜を手にしたような妙な気分さ。 でもう一冊が本題なんだが、ピンチョンの……ピンチョンってさぁ、絶対おかしいだろ。一冊の本にあんだけてんこ盛りなんだぜ。やりたい放題じゃないか。『重力の