先日、日本の大手ベンチャーキャピタルから私の携帯電話に連絡があり、「話を聞きたい」という。最初は何のことかわからなかったのだが、「コンサルティングをやっていると聞いたが、事業を起すなら支援する」という。ありがたいオファーだが、私のコンサルティングは個人事業者としてやっているので、今のところ(残念ながら)VCの資金が必要なほどの規模ではない、と丁重にお断りした。 しかし考えてみると、これは恐るべきことだ。アメリカではVCに資金量の何倍ものベンチャーが申し込み、それを審査して投資するのが当たり前だ。ところが日本では逆に、私のような個人にVCのほうから連絡してくる。それは日本で投資機会がそれほど枯渇しているということではないか。前にも紹介した磯崎さんの記事によると、日本のVCの資金量は1兆円と、個人金融資産のわずか1/1500だという。 日本経済の最大の病は、需要不足でもクレジットクランチで