アデア・ターナーが、近年の生産性の伸びの停滞からするとソローパラドックスはますます強まっている、と表題のProject Syndicate論説(原題は「Is Productivity Growth Becoming Irrelevant?」)で論じている。そして、投資の低迷*1、技能の不足、インフラの劣化、過剰な規制*2、企業間の技術格差*3、期待外れに終わっているIT、といった巷間良く挙げられる説明よりも問題の根は深いのだ、と主張している。ターナーによれば、生産性の伸びは豊かな社会では必然的に鈍化するもので、一人当たりGDPはもはや人々の厚生の指標とはならないのだという。 Our standard mental model of productivity growth reflects the transition from agriculture to industry. We sta