『社会は存在しない』を読んでいて考えたことなどを書いていく。 『コードギアスR2』と『ダークナイト』 笠井は、「セカイ系と例外状態」の中で『コードギアス』を画期的な作品だとしたうえで、R2のラストについても論じている。例外状態において親殺しによる成熟は不可能である。それは社会という秩序が予め失われているからであり、父を殺したところでその末に登録される社会領域はない。ルルーシュもまた、父を殺しても秩序へと回復することができない。 ルルーシュは、汚辱と罪を背負っている。皇帝になることは自ら否定した父の姿を反復することに他ならず、秩序の再建のためにはルルーシュは去らねばならない。これは、オイディプス神話における予言の自己成就的な状況でもある。 例外状態の収束のために、例外状態における汚辱を自らに集中させて去るのである。 ところで、渡邉の議論はアメリカ映画にも及ぶ長いリーチをもつものであるが、収録
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