長崎大学と同館との包括連携協定締結を記念して企画され、長崎大学医学部と長崎大学付属図書館が共催する同展。入り口で音声ガイド機(有料=520円)を借りると、23カ所のポイントでテレビドラマ「JIN」の主人公・南方仁を演じた大沢たかおさんの解説を聞く事ができる。 展示内容は書籍のように全体を「5章」に区分けして構成。第1章のテーマは「病はいつの時代も身分の貴賤(きせん)なく人々を襲う」。医学の知識や技術が未発達な時代、人々は病を恐れて神や自然に祈る以外に方法がなかった。当時の人々が病をどのように恐れていたかがよく分かる資料に並んで、江戸幕府が開設した小石川養生所を紹介する。 同所開設のきっかけは1722年1月に町医師・小川笙船(赤ひげ先生としてドラマや映画化された人物)が、貧しさを理由に医療を受けられない人たちのために将軍への訴願を目的に設置されていた目安箱へ投書したこと。投書を読んだ8代将軍