寄付というと、“特別な人たちがするもの”というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。たとえば、社会貢献やボランティアに関心がある人、世の中を変えたいという意識の強い人、あるいは、経済的にゆとりのある富裕層等々…。私もこの本を書くまで、寄付をする人たちに対してこのようなイメージしか持ち合わせていませんでした。しかも、寄付とは個々による自発的な行為であり、日本人特有の“陰徳の美”から、寄付をしていることを人に話すことは何となく憚られるのではという思い込みもありました。 しかし、取材を通して、実際に寄付をしている人たちというのは、会社員やOL、主婦などごく普通の人たちが多く、何もお金持ちや社会貢献活動に関心の高い人たちばかりではないということ。また、寄付の方法も様々で、無理なく、楽しみながら、自分ができる範囲で実践されていることがわかりました。そして、彼らの表情や佇まい等から、寄付