【第8回】はこちらをご覧ください。 息子の喜ぶ顔が見たくて、得意料理を作ってみた この前の日曜日、僕は朝から台所に籠もり、食材と格闘を続けていた。 ジャガイモ、にんじん、タマネギと順番に皮をむき、適当な大きさに切り分けると、鍋に次々と放り込んでいく。フライパンで牛肉を軽くあぶり、それも鍋に入れる。そこに水とルーを加え、灰汁をすくい取りながら煮込んでいけば、出来上がり。僕は、家族のために、カレーを作っていたのだ。 と言っても、僕はもともと、家事にそれほど熱心な方ではない。内心、妻に「負担をかけて悪いな」と後ろめたく思いながら、多くを任せてしまっている。特に、料理はめったにしない。 ひどく不器用なので、レシピ通りに作ったつもりでも、似ても似つかぬ料理になってしまうことがほとんどだからだ。「想定外の事態」に直面するのが何よりも嫌いな僕にとって、好ましいことではない。 でも、たった一つだけ例外があ
![奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」【第9回】まったく悪気なく「ひどいこと」を言ってしまう理由(奥村 隆) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/24647430da0028d9cd276f09d40ccabef2f98c99/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai.ismedia.jp%2Fmwimgs%2F9%2F2%2F1200m%2Fimg_929920d24636d79ebd019e7d58f95967294994.jpg)