東アジアと環太平洋諸国の間で、合従連衡の地域経済統合の動きが息苦しく繰り広げられている。その背景には、この地域で主導権を握ろうとする米国と中国の見えない角逐戦が広がっている。米国はアジア回帰政策の一環として、環太平洋経済連携協定(TPP)を推進しており、これに対抗して中国は東アジア包括的経済連携(RCEP)を急いでいる。2つの協定はそれぞれ2015年以前の妥結を目標に仕上げ段階の交渉を行うところだ。韓国は、RCEPに参加しながら中国との自由貿易協定(FTA)交渉を進めており、米国とはすでにFTAを締結したのに続きTPPへの参加を天秤にかけている。韓国はまるで米中間に挟まれながら綱渡りをしているような局面だ。どちらかに一方的に傾くこともできず、それでも決定を先送りしてためらっていては下手をすると地域経済の構図で1人ぼっちになる可能性もあるからだ。本当に困惑している状況に違いない。 ところで最