ヴァンフォーレ甲府の城福浩監督が25日、退任を表明した。 甲府での3年間を振り返れば、十分すぎる成果を出したと言っていい。12年には24戦無敗のJリーグ記録を作る圧倒的な戦果でチームをJ2制覇、J1昇格に導いた。13年には外国人補強の失敗や、8連敗という窮地もあった。しかし[5-4-1]の布陣導入で立て直しに成功し、残留に漕ぎつけた。今季も第32節・サンフレッチェ広島戦(2-0で勝利)の直後に残留が決まり、クラブ史上初となる“3季連続J1”を達成した。 “上から目線”で見れば、平凡な結果かもしれない。しかしプロビンチャ(地方都市の中小クラブ)の現場を取材しているものとして敢えて言いたい。甲府のJ1残留は浦和レッズやガンバ大阪のJ1制覇と同じくらい、困難で価値のあるミッションだった――。 甲府の年間予算は15億円程度。J1の“標準”に比べれば半分程度で、しかも人件費比率が小さい。「選手に使え