宇宙航空研究開発機構(JAXA)角田宇宙センターを舞台にした詐欺事件で、西村風歌容疑者(25)(詐欺容疑で逮捕)が受注した26件(計約900万円)の全てが、主任研究員須浪徹治容疑者(46)(同)の裁量で発注先を決められる100万円未満の業務だったことが15日、JAXAへの取材で分かった。 小口の業務発注は事実上、チェックが行き届かず、JAXAでも、県警から3月4日に照会があるまで架空発注に気付かなかった。 県警などによると、26件の業務は2009年12月~13年3月、西村容疑者が当時経営する事務所が受注したことになっている。しかし、同センターの業務は、熱力学のデータ・プログラムの更新など専門性が高く、西村容疑者の事務所には、いずれも請け負えるだけの能力はなかった。 JAXAでは100万円未満の業務を発注する際、職位に関係なく担当職員が業務先を選び、上司が決済する形を取っている。金額の大きな