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  • [お仕事] 『ゲームシナリオのためのSF事典』(ソフトバンククリエイティブ) - 墨東ブログ

    まず最初に、質問させていただきます。SF って、何でしょう? 僕の考えでは、この設問について全ての人間を納得させうる回答は存在しません。 「サイエンス・フィクション」そのものが、「空想(フィクション)・科学(サイエン ス)」「科学(サイエンス)・小説(フィクション)」という二重の意味をもちます。 では、共通項「科学」に着目すれば良いかというと、決してそうではありません。 −−『ゲームシナリオのためのSF事典』まえがきより抜粋 ソフトバンククリエイティブでの久々のお仕事は、『ゲームシナリオのためのSF事典』です。山北篤さんの『ゲームシナリオのためのファンタジー事典』に続くシリーズ2冊目ということになりますね。 このシリーズは、コンシューマゲームのシナリオライター志望者のための手引書です。「事典」というよりも「アンチョコ集」に近いですね。 ガチなSF作品というよりも、SFに余り親しんでいない人

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  • マアナ=ユウド=スウシャイ、夢見るままに…… - 墨東ブログ

    [Twitterで連投したネタより転用] 2005年にケイオシアム社から刊行された『マレウス・モンストロルム(Malleus Monstrorum)』の書名は、おそらく15世紀の異端審問官によって書かれた『魔女に与える鉄槌(Malleus Maleficarum)』のパロディであろう。『怪物に与える鉄槌』。即ち、屠られるべき手配怪物百科というわけだ。 『マレウス・モンストロルム』は、CoC(クトゥルフ神話TRPG)のセッション上で使用することを前提とする、クリーチャーデータ集である。解説クリーチャー数は実に380種。H・G・ウェルズの火星人からジョン・ウィンダムのトリフィドまで、実に様々な怪物が、CoCの数値データと共に名前を連ねている。マニア心をたいそうくすぐるデータ集ではあるけれど、それなりの批判も寄せられている。 例えば、「ウェンディゴ」の項目に、このような記述がある。 「2体以上の

    マアナ=ユウド=スウシャイ、夢見るままに…… - 墨東ブログ
  • ラノラダの兄弟 - 墨東ブログ

    閑話休題−−と、ここからが題。 H・P・ラヴクラフト自身の口(というか筆)で、クトゥルー神話とペガーナ神話の結び付きについて直接的に言及されたことが1度、あったりする。 ラヴクラフトは、1930年10月7日付のC・A・スミス宛ての手紙の中で、次のように書いている。 「ダンセイニ卿の作品に出てくるラノラダは、神々が彫刻したもので、ボドラハーンから出る駱駝の道のかなたにある砂漠中の砂漠、第七砂漠に立っていますが、ツァトゥグァはそのラノラダと実の兄弟です」 このラノラダというのは、正確には神ではない。マアナ=ユウド=スウシャイの秘密を知ってしまったがために、沈黙を続けている叡智の神フウドラザイの似姿として丘に彫り込まれた神像だ。「曠野の眼」とも呼ばれている。 先に掲げたラヴクラフトの手紙は、スミスから贈られたツァトゥグァの彫像への返礼だ。「ラノラダ(神像)と実の兄弟」というのは修辞的な表現であ

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  • 旧支配者? 古のもの? - 墨東ブログ

    『うちのメイドは不定形』で、「前の御主人」について「グレート・オールド・ワン」のルビを振ったことについて、若干の混乱が起きてる様子。ご自分で調べていただきたいところではありますが、過去原稿を流用しつつ軽く触れておきましょう。 ラヴクラフト作品における"Great Old One"の初出は「クトゥルーの呼び声」(1926年)。文庫版全集では「大いなる古き神々」の訳語が与えられています。大いなるクトゥルーは"Great Old One"の大祭司とされています。地球上の信者たちはクトゥルーの似姿を彫像で知っていても、神々がどのような姿をしているのかは知らないとされつつ、その少し先には"Great Old One"はクトゥルーの眷属なのだと読みとれなくもない記述があります。(『エンサイクロペディア・クトゥルフ』のダニエル・ハームズ氏はこの見解を採っているようです)。 続いて、「ダンウィッチの怪」。

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  • 詳説「ダンウィッチの怪」お箸休め - 墨東ブログ

    現在連投中の「詳説ダンウィッチの怪」について、いくつか。 序章 AQUILA ARGENTEA(白銀の鷲) 第1章 ARKHAM CYCLE(アーカム物語群) 序章15KB、執筆に6時間。第1章33KB、執筆にほぼ序章の2倍。 着実に増殖しとりますね。平日に1日1時間程度時間をあてたとして……週に2章進められればいい感じですね。今回はついうっかり土日を執筆にあててしまいましたが、以後はあれこれ予定が入っておりますもので。 なお、現状のプロットはこんな感じです。脳内では書き終え済みなのですけれど、テキスト打ち込みに時間がかかるのは致し方なく。脳と端末を直結したい今日この頃です。 第2章 BY THE HILL OF DREAMS(夢の丘にて) 『夢の丘』はじめ、「ダンウィッチの怪」の元ネタとなった作品群。マッケン、ホーソーン、ブラックウッド、ラッドたち……そして今回新たに発見した知られざる元

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  • 詳説「ダンウィッチの怪」第1章-3 - 墨東ブログ

    ニューイングランド地方を背景とするラヴクラフトの小説作品は、多くの場合、その直前に彼が直接その地に足を運んだことが執筆のきっかけになっている。 不全麻痺を患い(実際には梅毒であったようだ)、精神に異常を来たしてプロヴィデンスのバトラー病院に入院した夫ウィンフィールドを亡くした後、感受性の強い女性だったラヴクラフトの母サラもまた神経を病み、精神を病み、度重なる奇行を繰り返した後に1921年5月21日に亡くなった。 ラヴクラフトを溺愛し、独占し、創作を含む精神活動を除く彼の私生活のあらゆる面を支配していた母が亡くなったことは(ラヴクラフトはそれでも母を深く愛していたようだ)、他人と親しく交わらず、ばかり読んでいた天才肌の青年にようやくもたらされた〈解放〉の瞬間だった。 彼はボストンなどの町で活動していたアマチュア文芸愛好家グループに参加し、生まれて初めて得た同好の友人たちと共に、ニューイング

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  • 詳説「ダンウィッチの怪」序章-3 - 墨東ブログ

    さて−−。『アエネーイス』中盤最大の山場とも言える第6巻、息子アエネーイスがイタリアの地で創りあげる新たな国−−ローマの運命について、老父アンキーセスが告げる予言に思いを馳せ(冒頭に掲げた引用はその一部)、街を覆うハロウィーンの賑わいに耳を傾けたラヴクラフトは、その夜、久しぶりにローマの夢を見た。極めて色鮮やかな、細部まで思い出すことのできる夢として、である。 後述するが、それはラヴクラフトがかねて待ち望んでいた夢だった。欣喜雀躍の喜びを示した彼は、早速、ルキウスの目を通して彼が目撃した事件について、細大漏らさず詳細に記録した。のみならず、彼は友人たちにもこの喜びを分け与えようと、書簡の中で幾度も幾度も、飽くことなくこの夢の話題を繰り返している。 筆者の手元で確認した限りでは、ざっとこんな感じである。 1927年11月2日 ドナルド・ワンドレイ宛(「古えの民」) 1927年11月 バーナー

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  • 詳説「ダンウィッチの怪」序章-2 - 墨東ブログ

    「古えの民」は、ラヴクラフトの死後、1940年にSFファンジン"Scienti-Snaps"第3号に掲載されたのが初出である。その後、1944年にアーカムハウスから刊行されたラヴクラフトにまつわる拾遺的な作品集"Marginalia(欄外)"に掲載されている。 日では、福岡洋一氏の翻訳が国書刊行会の『定ラヴクラフト全集』第4巻に収録されているものの、東京創元社の文庫版全集には入っていない。但し、青心社文庫の『クトゥルー』11巻の巻末に掲載されている「補足資料 ラヴクラフト書簡より」、そして文庫版『ラヴクラフト全集』7巻の「夢書簡」に、宛名こそ違うものの、ほぼ同内容の文章を見つけることができる。 種明かしをしよう。 この〈小説〉は、実のところラヴクラフトが友人ドナルド・ワンドレイ−−オーガスト・W・ダーレスと共にアーカムハウスを立ち上げた人物−−に書き送った手紙そのものなのだ。ラヴクラフ

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  • 詳説「ダンウィッチの怪」序章-1 - 墨東ブログ

    「おお見よ何と精力に、彼らは満ちてしかもなお、市民のほまれの樫の木の、冠巻いてその枝は、額の上に影おとす。汝のためにあれたちは、ノーメントゥムやガビイーや、フィーデーナ市を建設し、コルラーティアの高城や、ポーメティイーやイヌウスの、砦やポーラとコラの市を、山頂高く置き据えよう。今は名を欠く土地土地も、これらの名前を持つであろう」 −−プブリウス・ウェルギリウス・マロ『アエネーイス』上巻(岩波文庫)より [この詳説は、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの「ダンウィッチの怪」の既読を最低限の前提条件としております。また、可能なればPHP研究所から刊行されているコミック『クトゥルフの呼び声』『狂気の山脈』『インスマウスの影』に寄せた拙文も併せて読んでおいていただければ、稿と併せて大いに参考になるかと思います。] さて、H・P・ラヴクラフトの「ダンウィッチの怪」について詳説する前に、一見、この

    詳説「ダンウィッチの怪」序章-1 - 墨東ブログ
  • 詳説「ダンウィッチの怪」序章-4 - 墨東ブログ

    しかしながら、疑問が残る。 果たして、ラヴクラフトは数年来温め続けたこのプロットを、これほどまでに深い愛着をもって繰り返し語ってきた構想を、当に完全に破棄してしまったのだろうか−−。さて、筆者は読者諸兄諸姉の注意を喚起したい。 改めて、「古えの民」の概要を読み返して欲しい。あなたは「恐怖の山」ではなく、他の作品でこのプロットに遭遇したことはないだろうか。 ここで、ロバート・E・ハワードの最初のクトゥルー神話作品として知られる「黒の碑」を思い出された方は、実に炯眼かつ熱心なクトゥルー神話読者であることと思う。筆者も全く同意見で、ハワードはラヴクラフトから伝えられたローマの夢をベースに「黒の碑」を書いたのだと確信している。ちなみに、「黒の碑」の初出は"Weird Tales"1931年11月号。残念ながら、このことについて示唆的あるいは具体的な情報を与えてくれるであろう、ハワードとラヴクラフ

    詳説「ダンウィッチの怪」序章-4 - 墨東ブログ
  • ナチス政権下の南極探検 - 墨東ブログ

    稿は、コミックマーケット78にて刊行した森瀬の個人サークル誌『夏冬至点』2010年夏号掲載コラムの再掲です。来、PHP研究所のコミック『狂気の山脈』に寄稿した解説文に含める予定だったものの、ページ数の都合で割愛したテーマを扱ったものとなります。) ドイツ第三帝国を取り巻く、数多くの怪しからん伝説の中に、南極大陸における「ノイシュヴァーベンラント」にまつわるものがある。 連合国にドイツが降伏してから2ヶ月が経過した1945年7月10日、オットー・ヴェルムート艦長指揮下のドイツ海軍の潜水艦U-530がアルゼンチンのマルデルプラータ港に突然、その姿を現した。その1ヶ月後、8月17日にはハインツ・シェファー艦長指揮下のU-977が同じくアルゼンチンに現れる。 ドイツ海軍のU-ボートが南氷洋で活動していることについては、戦時中から幾度か報道されていた。作戦海域から遠く離れた場所で、彼らは一体何

    ナチス政権下の南極探検 - 墨東ブログ
  • 企画メモ「森瀬繚のラヴクラフトノミコン」 - 墨東ブログ

    通常日記を更新する時間がなかなか取れないので、とりあえずメモとして投下。はてな日記(某サイト立ちあがった後はそちら)連載形式で、ひたすらH・P・ラヴクラフトの特定作品の詳説を貯めて行くプロジェクトPHP研究所クラシック・コミックス『クトゥルフの呼び声』解説のラヴクラフト・パートを冒頭とし、『インスマウスの影』『狂気の山脈』の解説もいずれ取り込む形で増補したものを最終的に書籍化する。 最初の題材は「ダンウィッチの怪」。週1ペースで公開予定。 クトゥルフの呼び声 (クラシックCOMIC) 作者: ハワード・フィリップス・ラヴクラフト,森瀬繚,宮崎陽介出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/11/26メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 408回この商品を含むブログ (24件) を見る インスマウスの影 (クラッシックCOMIC) 作者: ハワード・フィリッ

    企画メモ「森瀬繚のラヴクラフトノミコン」 - 墨東ブログ
  • 「クトゥルー神話」の由来について - 墨東ブログ

    あれこれ作業が立て込んでいて、日記を書く時間がなかなかとれませんが、大至急報告しておきたいことがありましたので取り急ぎ更新します。 今回新たに確認された事実によって、過去、森瀬繚の携わったクトゥルー神話関連書における記述が更新されることになりますので、まずはこちらで告知致します。 書の執筆にあたって多大なる御協力をいただいているクトゥルフ神話研究家の竹岡啓氏の指摘するところによれば、「クトゥルフ神話」という言葉が最初に確認されているのは、ラヴクラフトの盟友クラーク・アシュトン・スミスが、オーガスト・ダーレスに宛てて書き送った1937年4月13日付の書簡の中で、ラヴクラフトの作品群の総称として"the Cthulhu mythology"という文言が用いられているという。 この書簡の存在は、少なくともそれ以前から、スミスやダーレスなどのラヴクラフト・スクール関係者の間で「クトゥルフ神話」と

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  • 謎のメモ書き - 墨東ブログ

    帝国の影 エールズベリー街道を抜けて ミスカトニック大学の人々 ヨグ=ソトース、あるいは地下の神 異次元の怪物について 全5パラグラフ。

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  • 永井豪とクトゥルー神話(補遺) - 墨東ブログ

    早川書房『ミステリマガジン』1971年12月号〜1972年2月号に分割掲載されました矢野浩三郎氏の翻訳になる"Call of Cthulhu"について、1/21のエントリ中で下記のように記載しました。 この作品が初めて翻訳されたのは早川書房の『ミステリマガジン』。翻訳者は後に『定ラヴクラフト全集』の翻訳に携わった矢野浩三郎氏です。1971年12月号から翌72年2月号にかけて分割掲載されたもので、ラヴクラフトを中心とする作家たちが固有名詞などを共有した架空神話体系についての解説もありました。 この時の邦題が、実に「クトゥールーの喚び声」です。近い! この記述について、朝松健氏より以下の御指摘をいただきました。 ・ちょっと待って。 ・当該号の目次は見ましたか? ・なんと目次には「クトゥルーの喚び声」となってます。 。 。 / / フタグン! ( ,,, ) 大慌てでミスマガの該当号を引っ張

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  • 『ジャーゲン』を読んだかもしれないスミス - 墨東ブログ

    先の日記で、ラヴクラフトが『ユリシーズ』と共に言及したという『ジャーゲン』に興味が湧き、今現在読み進めているところです。H・P・ラヴクラフトが「尊敬しているけれど、読んでも楽しくない」というキャベルの小説に興味が湧いたというよりも、この『ジャーゲン』という作品に「ヨハネス20世」のワードが登場することを知ったからです。 先日、Tweetしたトリビアですが、ローマ・カトリックの教皇には、ヨハネス19世(在位1024-32)と21世(1276-77)がいるにも関わらず、記録上では「ヨハネス20世」が存在しません。何しろ200年ばかり間が空いておりますので……まあ「数え間違い」ということになっています。しかしながら、この数字上の混乱こそが「女教皇ヨハンナ」の存在が抹消された証拠なのだ!という説もあります。 フィクションの種としてはたいそう面白い話。僕も昔、同人誌でネタにしました。 ちなみに、タロ

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  • 『アル・アジフ』について - 墨東ブログ

    H・P・ラヴクラフトは、「『ネクロノミコン』の歴史」と題する文章(文庫版全集5巻)の中で、『アル・アジフ』というアラブ語版の原題について、以下のように説明しています。 アジフは魔物の吠え声と考えられた夜の音(昆虫の鳴き声)を示すためにアラブ人が用いた言葉。(訳・大瀧啓裕) クラーク・アシュトン・スミスに宛てた1927年11月27日の書簡において、ラヴクラフトはこの「アジフ(Azif)」という言葉を、『ヴァテック』へのヘンリーの注記から取ったのだと説明しました。 『ヴァテック』は、イギリスの作家・旅行家であったウィリアム・トマス・ベックフォードの小説で、彼がスイスに在住していた1786年に、フランス語で執筆されました。 何故、フランス語? という疑問については、『ヴァテック』の執筆が、18世紀の前期にアントワーヌ・ガランによってフランス語に翻訳され、初めてヨーロッパ人に紹介された『千夜一夜物

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  • 『ユリシーズ』を読まないラヴクラフト - 墨東ブログ

    話は変わって。 「speculativejapan」という日記にあがっていた「『ユリシーズ』を読むラヴクラフト−−ラヴクラフト再評価のためのノート」というタイトルのエントリについて、幾つか事実誤認が見られるようでしたので、別途、こちらで書いておくことにします。(該当事項については筆者様にご連絡済み) 該当記事のurl: http://speculativejapan.net/?p=148 ラヴクラフトはエリオットの詩の他に、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』も読んでいたという。『ユリシーズ』について、ラヴクラフトは書簡の中で、難解であるという意味のことを述べていたが、作品の意図についてはある程度理解していたようだ。 1924年のエッセイ"The Omnipresent Philistine"において、ラヴクラフトは確かに『ユリシーズ』とジェイムズ・ブランチ・キャベルの『ジャーゲン(ユルゲ

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  • 読者への挑戦! - 墨東ブログ

    永井豪氏はクトゥルー神話の影響を受けているや、否や−−。 時折、このようなやり取りを見聞きすることがあります。 日の若い読みに「クトゥルー神話」というものを周知させるにあたって大いに功績のある栗薫氏の伝奇SF小説『魔界水滸伝』の挿絵を永井豪氏が担当されたことはこの際、脇におくとして。ここで言う「影響を受けている」というのは、『魔王ダンテ』『デビルマン』などの悪魔にまつわる作品を執筆するにあたり、永井豪氏がクトゥルー神話を参考にしていたかどうか−−その点に関心が集まっているということです。 『魔王ダンテ』『デビルマン』は共にユダヤ教/キリスト教的世界観における神と堕天使(悪魔)の闘争をテーマにしているのであって、クトゥルー神話は関係ないのではないかと思われる向きもあるかも知れません。 とはいえ、『魔王ダンテ』(1971年に『週刊ぼくらマガジン』誌上で連載開始)において永井氏が提示した「

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  • 余談・『ニーベルンゲンの歌』などについて - 墨東ブログ

    話は変わって。(次の更新というのは翌日の更新ということで!) 「限界小説研究会BLOG」という日記にあがっていた「映画『ロード・オブ・ザ・リング』三部作が切り捨てたもの」というタイトルのエントリについて重箱つつき的なコメントを投稿させていただいていたのですが、反映されませんようですので別途、こちらで書いておくことにします。 該当記事のurl: http://ameblo.jp/genkaiken/entry-10763657500.html ここで『ニーベルンゲンの歌』について、もう少し考えてみよう。これは英雄ジークフリートが邪竜ファーヴニルを成敗する物語であるが、 ダウトでございます。叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公は、確かに竜殺しの英雄として知られたジーフリト(ジークフリート)です。しかしながら、この竜殺しの経緯は作品の第二歌、ブルゴント王国にやってきた見知らぬ勇士(ジーフリト)に

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