はじめに パソコン不景気へのカンフル剤、「iMac」が登場し、アップルが一躍注目を集めている。そういえば昨年は消えゆくアメリカン・ドリームの象徴としてやはり注目を集めていた。 アップルが新製品を発表したり、開発計画を取り止めたり、決算が赤字だったり黒字だったりするたびに、世界中で十数万の人々が一喜一憂している。日頃、パソコンの話題なんかとりあげない新聞、雑誌がセンセーショナルな見出しを掲げる(米国の一部の地域ではこうすることで新聞の売り上げがあがるそうだ)。 なぜアップルはこれだけ大勢の人の感情に訴えかけることができるのか? 理由は人によってさまざまだろうが、私が一喜一憂するのはアップルの製品のディテールを通して、その裏側で葛藤する人々の姿を思い描いてしまうからかも知れない。あるいは、Mac専門のジャーナリストとして、実際に舞台裏にいる人