(英エコノミスト誌 2012年6月23日号) どの主要政党もEUからの脱退を望んでいないが、英国の脱退が現実になる可能性はかつてないほど高まっているようだ。 デビッド・キャメロン首相は、欧州連合(EU)のことを腹立たしく思っており、ユーロ圏のメルトダウンが自身の再選をふいにするのではないかと心配しているが、英国が欧州連合(EU)から脱退することは望んでいない。 連立相手である自由民主党のニック・クレッグ党首は、欧州統合支持派だ。 野党・労働党のエド・ミリバンド党首も、脱退は望んでいない。ミリバンド氏は本能的に欧州の社会民主主義者であり(同氏の親類はホロコーストを逃れた亡命者だった)、考え方からしてもEUのことを、気候変動対策のような公益を実現する手段と見なしている。 それでも、今後数年内に英国がEUから脱退する可能性はかつてないほど高まっている。「Brixit(ブリグジット)」がぼんやりと