- スコット・フィッツジェラルド(前編) Scott Fitzgerald Part 1 - <成功と挫折のヒーロー> 60年代から70年代にかけて、ロック・ミュージックの黄金時代は多くのヒーローを生み出すと同時に、そこから転落する悲劇のヒーローをもまた数多く生み出しました。例えば、ジャニス・ジョップリンやジミ・ヘンなど多くのミュージシャンが自らの手でその人生を縮めてしまいました。その理由はもちろん色々ですが、時代の影響をぬきに考えることはできません。 しかし、そんなミュージシャンたちの悲劇の人生のことを思うと、それと同じような悲劇的な人生を送った人物は、それとは別の時代にも存在することに気づかされます。例えば、このスコット・フィッツジェラルドです。若くして大きな成功を成し遂げることのできるあこがれの職業として、小説家は現代の60年代のロック・ミュージシャンにあたっていたように思えます
- ジョン・C・リリー John.C.Lilly - <真実はSFよりも奇なり> 映画「イルカの日」(1973年)、「アルタード・ステーツ」(1979年)、「ブレイン・ストーム」(1983年)、どれも公開当時かなり話題になったSF映画です。残念ながら、3本とも傑作とは言えませんが、アイデア勝負のSFとしては、実に面白い題材を扱っています。 「イルカの日」は、イルカと人間のコミュニケーションを研究する博士がその研究を奪い軍事利用をたくらむ軍に狙われるというサスペンス映画。監督は、「卒業」などで有名なマイク・ニコルズ。 「アルタード・ステーツ 未知への挑戦」は、特殊なタンクに浮かんだ状態で薬物を使用し、自らの脳内に潜む過去の記憶を甦らせるというお話。ラスト近く、研究者の肉体までもが原始の姿にかえってしまい事件が起きます。監督は、ザ・フーの「トミー」を映画化したケン・ラッセル。 「ブレイ
- 黒澤 明 Akira Kurosawa (前編)- <多彩な黒澤映画> 世界にその名を知られる名監督小津安二郎と黒澤明、二人の監督の最も異なる点は何か?それは小津の作品群が、どれもみな「小津スタイル」とでも呼べるひとつの統一されたスタイルをもっているのに対し、黒澤作品は実に様々なテーマとスタイルをもっています。そのため、黒澤映画のベスト1を選ぼうとすると、人によってまったく異なった答えが返ってくることになります。 たぶん「七人の侍」が最高と答える人は多いでしょう。それに次いで「生きる」も多いでしょう。(この二本は近々ハリウッドでリメイクが決まっています)しかし、アクションものが好きな人なら「用心棒」こそ黒澤のベストと言うかもしれません。また、その逆に芸術として映画を見る人なら、「乱」こそ黒澤美学の結晶であると考えるかもしれません。それとも、ベネチアでグランプリを受賞した「羅生門」こ
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