グループウェアの提供を通して企業の「働き方改革」推進を後押しするIT企業サイボウズ。「在宅勤務」「育児休暇」「副業」など、現在の時流に求められる企業のあり方を最前線で体現しており、同社から発信される情報に、各企業で変革を志す人々に強く支持されている。 しかしながら副社長の山田理氏によると、過去のサイボウズは成果主義を標榜する典型的なブラック企業であり、2005年には離職率が28%にも到達したという。危機的な状況に追い込まれた末に「第二の創業」とも言える大変革を進め、「HRアワード」最優秀賞、「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出など、企業改革の旗手として注目される存在へと変貌した。 本稿は、山田理氏の著書『最軽量のマネジメント』より、サイボウズが「ブラック企業化」した要因となった独立採算制による成果主義の弊害と、“第二の創業”を目指すことになった転機を記した一