オバマ大統領はGMとクライスラーの救済策を発表した。これは両社が新たな公的資金を受けるために2月に提出した再建計画をベースに、政府が判断を下したものである。GMとクライスラーのそれぞれについて、政府の決断を追ってみると次のようになる。 GMは経営の間違いが大きい。利益率の高いトラックやSUVに注力し、消費が望む低燃費の乗用車の開発を怠ったことと、低品質の車を作り続けたことが消費者のGM車離れを起こした。その結果、米国でのシェアは、45%(1980年)から36%(2000年)、29%(2008年)と大きく後退した。欧州でもシェアは1995年の12.9%から2008年には9.3%に落としており、晩回は容易ではない。 GMは環境対応でもトヨタに10年の遅れをとっている。電気自動車Chevy Voltの投入を計画しているが、製造コストが高く価格競争力のある製品にならない。GMの製品はトラック・