7月14日、佐賀県武雄市にある温泉街のメーンゲート。竜宮城を思わせる木造2階建て建物の保存修理工事の現場に、多数の見学者が訪れた。 改修中の建物は、国指定重要文化財の「武雄温泉楼門」。大正4年(1915年)竣工のこの建物の設計者は、日本の近代建築の礎を築いた辰野金吾(1854~1919年)である。昨年、復元工事を終えたばかりの辰野設計による東京駅(中央停車場)の竣工は武雄温泉楼門の前年の大正3年である。辰野の晩年の作品が、図らずも同時期に保存修復されることとなった。 武雄温泉楼門は、木造2階建ての門に北翼屋(土産屋)と南翼屋(食堂)を増築した建物で、まもなく築後100年を迎える。楼門を所有するのは、武雄温泉を営業する武雄温泉(株)である。数十年ごとに修理を繰り返して、現在まで守ってきた。 2005年に国の重要文化財に指定されたことにより、保存修理工事に行政(国・県・市)の補助金を活用できる
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