◆児童養護施設内の児童による暴力の実態は。 ◇虐待経験と関連大--殴るける…バットや椅子、包丁振り回す 近年、児童の暴力に悩む児童養護施設が多いという。東京都社会福祉協議会(都社協)が昨年実施した調査では、過去に児童から暴力を受けた職員が約6割に上り、昨年10月中旬の1週間で施設の半数で児童間の暴力行為があった。各施設で職員に実情を尋ねた。 東京都内のある施設では今年6月、高校1年の女子生徒が女性職員に「おすし買ってきて」と頼んで断られると、突然椅子を投げつけた。11月には別の同学年の女子生徒が「夜遅いから寝た方がいいよ」と話した女性職員の太ももをけって怒りをぶつけ、最後は包丁を持ち出した。 都内の別の施設では、小学校2年の男児がおもちゃなど友人の持つものが欲しくなり、拒否されると殴った。祭りでみこしを担ぎ、自分の場所が気に入らないと割り込んで近くの友人をけった。男児は両親、姉から体罰を受