■最近書いた、環境問題がらみの原稿のトラックバックをみると、多くの読者が中国の食の安全問題に興味をもっているごようす。自他ともにみとめる食いしん坊の私は、実は食の安全を気にするより、命けずってもおいしいものを口にいれてしまうタイプ。ふぐのキモとかね。しかし、やはり最近の中国の食の安全には警鐘を鳴らすべきだと思う。ちょうど本紙で連載していた「食の政治学」もおわったことだし、こんどは「 食の安全学」というタイトルで、中国の食の現状を何回かにわけて紹介しよう。 ■ちなみに、この「民以何食為天(民は何の食をもって天と為すぞ)」のタイトルなのだが、おそまきながら最近よんだ「民以何食為天~中国食品安全現状調査~」(中国工人出版社)からいただいている。今年1月に出版されて、ずっと積ん読状態だったが読み始めると一気だった。昔「中国農民調査」(邦訳は文芸春秋刊)という本が話題になったが、それと同じくドイツ