クエンティン・タランティーノ監督作『デス・プルーフ』と、ロバート・ロドリゲス監督作『プラネット・テラー』の”2本立て興行”として企画製作されたのが【グラインドハウス】である。【グラインドハウス】とは「60〜70年代のアメリカに数多く存在した、B級映画ばかり2〜3本立てて上映する劇場の総称」であり、今回の2本の作品はこの時代の低予算映画にオマージュを捧げて製作されたものであるらしい。 『ロッキー・ホラー・ショー』にも《SF映画2本立て》なんて曲があるぐらいだが、タランティーノやロドリゲスに限らず、有名監督が映画少年だった過去を回顧する映画を撮った作品には、結構これらB級映画2本立ての劇場がちょろっと出てきているような気がする。特にジョー・ダンテ監督『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』はB級ホラー映画館を舞台にした青春ムービーで、これらの監督が映画監督になろうとしたルーツが垣間見えて面白い