U−20戦士たちはカナダの地で、かけがいのない経験を手にした【 Photo:YUTAKA/アフロスポーツ 】 世界で戦うことがどういうことか伝えたい――これがU−20日本代表の吉田靖監督が2年半、選手たちに送り続けたメッセージだったのだろう。そのメッセージは確かに彼らに伝わったはずだ。 吉田ジャパンが世界へ挑んだU−20ワールドカップ(W杯)は4戦で幕を閉じた。決勝トーナメント初戦での敗退はあまりにも早すぎるし、彼らはもっと上に挑戦できる力を持ったチームだった。それでも、日本の前に立ちはだかった世界の壁は、多くのことを教えてくれた。選手たちがカナダの地で得たものは、かけがえのない経験だった。 ■屈辱からのスタート チームの立ち上げ当初から、吉田監督は「人もボールも動くサッカー」をテーマに掲げる一方で、選手たちのパーソナリティーを尊重してきた。激しく怒ることはめったになく、常に選手たちの