バスクの伝統の踊り手たち。1950年代のナショナル ジオグラフィック誌に掲載された。(PHOTOGRAPH BY JUSTIN LOCKE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) スペイン北部のバスク自治州を旅すると、海岸の絶景や静かな農村の風景を楽しめる。そしてもちろん、バスクの人々にも出会えるだろう。その歴史は彼らの誇りだけではなく、抑圧と苦闘に満ちている。(参考記事:「10月にこそ訪れてみたい海外の旅先 厳選5カ所」) バスク民族は、古くからフランス南西部とスペイン北東部にまたがる地域に暮らしてきた。この辺りは他の地域からはバスクと呼ばれ、彼ら自身はエウスカル・エリア(Euskal Herria)と呼ぶ。「エウスカル」はバスク語を意味する。バスク語はフランス語ともスペイン語とも、それどころか他のどんな言語とも、言語学的にはっきりと異なる。現在ではバスク人のおよそ28%が