「2018年4月に非正規雇用を含め4万7000人の社員がいるが、2020年時点でも5万人弱にとどめる。同年の羽田空港発着枠増加に向け採用を増やすものの、IT活用でできるだけ生産性を上げ、社員数の伸びを抑制していく」(芝田浩二上席執行役員)。 ANAホールディングス(ANAHD)は2018年2月1日、2018~22年度の中期経営戦略を発表した。盛りだくさんのトピックのなかで記者がとりわけ驚かされたのが、冒頭のやり取りだ。 5カ年の中計期間中にANAHDは、連結売上高を2018年3月期の1兆9250億円から2023年3月期に2兆4500億円へと、実に27%も増加させる野心的な目標を掲げた。営業利益に至っては1600億円から2200億円へと37.5%も伸ばす。 以前のANAグループは日本航空(JAL)に追いつき追い越せと奮闘し、路線展開からサービスまで互いの手を読み合い、一進一退の攻防を繰り広げ
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