通常のAB型をトランスAB型(trans=反対側)と言うのに対して、通常ではないこの血液型はシスAB型(cis=同じ側)という。 シス型(cis)・トランス型(trans)とは、本来は二重結合などの化学構造を表わすために使われる表現だが、これが流用されている。但し、シスAB型とトランスAB型は、結合が反対側か同じ側かとは無関係な命名であり、特に深い意味はないものと思われる。 具体的なことについては後述する。 この血液型を持つ人の子は時にABO式でありえない血液型を持って生まれ、親子鑑定の訴訟にまで発展することがあるため、不定期に注目が集まる。 しかし、シスAB型は特殊なので、親子で特殊な組み合わせがあっても、何ら不思議ではない。 なお、シスAB型かどうかは、遺伝子を解析しないと正確には判断できない。遺伝子解析は、かなりお金が掛かる。 人間のABO式血液型は、9番染色体上の遺伝子によって決定