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Post PunkとReviewに関するtxmx5のブックマーク (15)

  • SAULT | ele-king

    SAULT(ソーともソールトとも呼ばれる)というアーティストの存在を知ったのは一年ほど前の2019年秋で、bandcamp でたまたま『7』というアルバムに出会ってからだった。SAULTはその数か月前に『5』も出していて、そちらもすぐに入手したのだが、それらは5枚目のアルバムでも7枚目のアルバムでもなくファースト・アルバムとセカンド・アルバムにあたり、何ともおかしなことになっていた。アーティストに関する情報は全くと言っていいくらい出回っておらず、というか意図的に情報を隠しているような印象を受けた。いまのネットやSNSが発達した世の中にあって時代と逆行するというか、逆にミステリアスな情報統制をしているようでもあり、とにかく彼らは一体何者なのだろうと興味が膨らんでいった。アーティスト情報がない分、余計な忖度もなしに音を聴いて良いか悪いかを判断することができ、その結果『5』も『7』もとにかくカッ

    SAULT | ele-king
  • Black Midi | ele-king

    SNS時代では、好きなことを好きなようにやることがますます難しくなっているのだろう。もはや自分が何を好きなのかさえもわからなくなっているのかもしれない。とにかく、不特定多数の誰かに自分がどう見られるのか、市場やメディアでの自分の見せ方ばかりを気にしているミュージシャンやライターを見るにつけ、当につまらない連中だなと思う反面、大衆自らが監視装置になっている現在のディストピアにぞっとする。 しかし、絶望的なこのがんじがらめから脱出するには、ひとつ方法がある。誰になんと思われようと知ったことではない、好きなことを好きなように情熱をもって徹底的にやり抜く。ブラック・ミディというロンドンの若き4人組のロック・バンドはまさにそれをやった。 彼らの音楽にはトレンドらしきものなどない。ラップもダンスもドラッグも恋愛もない。パンク版キング・クリムゾン? XTC風のキャプテン・ビーフハート? ときにボアダム

    Black Midi | ele-king
  • 【未来は懐かしい】Vol.10「知られざる」80年代アンダーグラウンド〜詩学と美学のDIYポスト・パンクに寄せて | TURN

    かつて日で産まれた「知られざる」音楽が、国内外の後年世代より再発見されるという潮流は、このところもとどまることを知らない。今、もっとも先鋭的なディガーたちの関心は、(実際はまだ埋もれた作品がまだまだあるにしても)「掘られ尽くされた」とされるアンビエント系作品への興味から、より「アンダーグラウンド」な方向へ向かっているようだ。 80年代初頭、世界中の若者たちがそうしたように、ここ日でも大都市圏に限らず全国津々浦々でレディメイドな音楽活動を行う者が多出した。パンク〜ニューウェーブという新しい「価値観」が席巻して以来、DIYという新概念に目覚めた者たちが大挙して自己表現に向かったのだった。既存レーベルには属ないアマチュア・ミュージシャンたちが主導して巻き起こったそのムーブメントの情況は、当時発行のジンや、インターネットへ断片的に残された逸話を介して辛うじて知ることができる。しかし、極めてマイ

    【未来は懐かしい】Vol.10「知られざる」80年代アンダーグラウンド〜詩学と美学のDIYポスト・パンクに寄せて | TURN
  • New Order | ele-king

  • King Krule | ele-king

    2004年イギリス。ザ・ストリーツは、『A Grand Don't Come For Free』のラスト“Empty Cans”で次のような言葉を紡いだ。 この先はつらい日々が始まる でもこうなるはずじゃなかった季節は終わった だからこれが当の始まりなんだ 2004年のイギリスといえば、当時のトニー・ブレア首相による“第三の道”路線への不満が目立つようになった頃だ。サッチャーによって固定化されてしまった格差社会を是正することができず、多くの庶民が絶望感を抱いた。その結果、ブレア率いる労働党は、2005年5月の総選挙で議席数を大きく減らした。2007年にブレアが降りた首相の座を引き継いだゴードン・ブラウンもたいした仕事はできず、2010年には保守党に政権を奪われてしまう。その保守党政権も、緊縮政策によって庶民を苦しめている。この苦しみを抱える人々は、ジェレミー・コービンを労働党党首の座に押

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  • Shit And Shine | ele-king

    現在はロンドンを拠点とするノイズ・ロック・バンドとして活動しているクソして輝け(Shit And Shine/$hit & $hine)は、いわばスリーフォード・モッズとパウウェルの溝を埋める存在だ。というには少しばかりスカムが入っているが……。 クレイグ・クローズを中心にテキサスで結成され、2004年から活動している$&$は、すでに15枚以上ものアルバムを出している。バットホール・サーファーズやメルツバウ、SUNN O)))やライトニング・ボルトなどの影響をおそらく受けながら、決して日の当たるところで活動してきたわけではないが、長年に渡って評価され続け、数年前からパウウェルの〈Diagonal〉と精鋭的な電子音楽のレーベル〈Editions Mego〉が手をさしのべたことで、より広く知られるようになった。 また、このふたつのレーベルと関係ができてからはエレクトロニック色が強まっている。2

    Shit And Shine | ele-king
  • L.A. Witch | ele-king

    エレキング読者がカリフォルニアと聞いて思い浮かべるのは、フライング・ロータスだろうか。いや、ファッションが好きなご年配の方ならアナーキック・アジャストメントかもしれない……なんてことを徒然と考えながら書いてるが、筆者はどちらでもない。カリフォルニア州ロサンゼルスのロック・シーンを追っているからだ。 最近のLAロック・シーンには面白いバンドがたくさんいる。ラテンノリのポスト・パンク・サウンドが売りのシスター・マントス、パンクとクンビアを掛け合わせたザ・コモンズ、モデルのスタッズ・リンデス率いるザ・パラノイズ、ファッション・ブランドのプリティー・グリーンによるキャンペーン・ヴィデオで曲が起用されたウォーブリー・ジェッツなど、早耳の音楽ファンなら誰もが知るバンドがずらりと並ぶ。 なかでもザ・パラノイズは、エディ・スリマンがお気に入りということもあって、ファッション・アイコン的な人気もあるバンドだ

    L.A. Witch | ele-king
  • Shame | ele-king

    ストリーミング・サービスが浸透する一方で、アナログ・レコードやカセットテープが復活の兆しを見せているという2018年のはじめに、よりによって現在もっとも古くさいものとして扱われているコンパクトディスクなんかを手に入れるために大型レコードショップに出向いた。仰々しいPOPが立ち並ぶ閑散とした店内を無駄にうろうろと彷徨うのは癖でもあるし、意地でもある。その音楽についてもっと知りたいと思うのは時代遅れなのだろうか。検索すれば出てくるような情報だけでは飽き足らず、作品の形や色や質感やデザインや歌詞やクレジットなどを見て確かめたい。貯まったポイントで千円分のお支払いができますよ、とレジで優しく言われて喜ぶ程度の庶民。カウンターに差し出すCDに記されたバンド名はシェイム(恥)。笑えない。 青空の下ではにかみながら豚を抱いている1stアルバム『Songs Of Praise』のジャケットの写真、これが実

    Shame | ele-king
  • Unwound: “Kid Is Gone” (2013)

  • Melt Yourself Down | ele-king

  • Various Artists | ele-king

    アイスランドがイングランドに勝ったよ。ウェールズ(良いチーム!)の躍進も驚きだったが、これこそ大番狂わせだった。練習そのものが困難な雪と氷の国だ。そしてチャンネルを変えると、いかにも人の良さそうなオバマ大統領が、離脱に関してヒステリックになりすぎていると語っている。オバマ、広島まで来たもんな……。つーか、やっぱ温度差あるな。そこでぼくは思い出した。92年? 93年だったか、ジョン・メイジャー首相時代だったと思う。年は忘れた。が、その発言は忘れない。アレックス・パターソンに取材したときのこと、いまUK音楽は危機に瀕している……みたいなことを彼はいきなり言いだした。それはどういうことかと訊ねると、福祉予算がカットされ、これからミュージシャンは失業保険で生活できなくなる。これまでUK音楽が素晴らしい成果を残してきた背景には、バンドやってるフリーターも失業保険をもらえたからだと、そんな旨を彼は話し

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  • Y / LIQUIDROOM [リキッドルーム]

    ポスト・パンク時代はマンチェスターがグルーヴィーで、リバプールがサイケで、シェフィールドがエレクトリックと紹介してきましたが、ブリストルはファンクにフリー・ジャズ、ダブ、アフロなどの音楽をミックスしたバンドがたくさん出てきました。その大はこのザ・ポップ・グループです。 パブア・ニューギニアの山岳民族マッドマンのジャケットがとにかく衝撃でした。パンク時代にこれは何じゃとみんなが興奮したのです。 東京のパンク・コンサートに、この格好できた人がいるくらい、それはそれは凄い出来事だったのです。あのジャケットがなにを意味していたのか、全然わかんないですけど、ビッビッとくるものがあったのです。 今思うと、こういう人たちともリンクし、世界同時革命をしなあかんというメッセージを僕たちは受けとっていたんだと思います。 パブア・ニューギニアの国家元首はイギリス国王なんですよね。象徴的地位ですが。 この時期の

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  • Marquee Moon / Television: 犬だって音楽が好き。 (猫も好きだけど)

    ROCKが好き、ガムランも好き。昔聴いていた音楽にまつわる記憶や最近聴いた音楽の紹介を中心に音楽生活を気ままに綴る Punk黎明期、New Yorkから、桁外れのバンドがデビューした。 Televisionである。 Marquee Moon / Television 当時はまだNew Waveという言葉も存在していなかった、と記憶している。よって、規定の枠に嵌らない、「とんがった」音を出すロックバンドは軒並みPunkと紹介されていた。Televisionも「ニューヨーク・パンクの雄」的な扱いを受けたが、今聴きなおしてみると、「この理性的な音のどこがいったいPunkなのか?」と、疑問に思う。Televisionはそのアンサンブル能力において、同時期にPunkとして紹介されたバンドとは比べ物にならないくらい抜きん出ていた。 デビュー作となるこの作品では、感情に任せて無責任にギターを掻き毟るよう

    Marquee Moon / Television: 犬だって音楽が好き。 (猫も好きだけど)
  • なめブログ The POP GROUP『Citizen Zombie』

    ラジカル極まりないサウンドと言葉で77~80年にシーンを掻き回した英国のポスト・パンクの急先鋒バンド、 The POP GROUPの約35年ぶりの新作。 オリジナル・アルバムとしては『For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』以来の3作目にあたる。 マーク・スチュワート(vo)、 ガレス・セイガー(g、kbd、ホーン)、 ブルース・スミス(ds)という、 ギタリストの一人だったジョン・ワディトン以外のオリジナル・メンバー3人と、 The POP GROUPが最も苛烈だった時代の“後期”を支えたダン・カトゥシス(b)の 4人でレコーディングされている。 CDをプレイヤーにセットし、 深呼吸をしてから“PLAY”ボタンを押して再生スタート。 思い入れの強いバンドの久々の新作やライヴは、ある意味、重い気持ちになってしまう。 しかも“彼らが存在

    なめブログ The POP GROUP『Citizen Zombie』
  • Neneh Cherry | ele-king

    ネナ・チェリーの登場は、パンク・シーンに突然黒いディーヴァがやってきたような衝撃だった。その衝撃のでかさは、いまで言うとビヨンセ、レディ・ガガを超えていたと思う。少なくとも、僕のなかでは。 ネナ・チェリーが出てくるまで、パンク、ニューウェイヴ、ポスト・パンク・シーンには物のブラック・ソウルの魂がなかったと言うと言いすぎだろうか? スペシェルズ、セレクター、Xレイ・スペックスがいただろうという声が聞こえてきそうだが、僕には映画『さらば青春の光』の黒人のキャラみたいな感じがしてしかたがなかった。白人の中にポッツンといる異端な奴。売人だったり、喧嘩が強かったりして一目置かれているんだけど、それ以上でもなく、それ以下でもない人。 そんななか、ネナ・チェリーというか、リップ・リグ・アンド・パニックの12インチ・シングル「ユー・アー・マイ・カインド・オブ・クライメイト」のソウル、ファンクネス、そして

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