原 雅明 UKのサックス/クラリネット奏者シャバカ・ハッチングスは、今年シャバカ名義でソロEP(ミニ・アルバム)『Afrikan Culture』をリリースした。その音楽には、サンズ・オブ・ケメットのダイナミックなグルーブはなく、ザ・コメット・イズ・カミングのエレクトロニクスやビートもない。シャバカ・アンド・ジ・アンセスターズで聴かれたスピリチュアルなジャズとも異なる瞑想(めいそう)的なサウンドが展開された。テナー・サックスを一切吹くことなく、代わりに尺八が使われた。ほかには、ムビラ(親指ピアノ)、コラ(西アフリカの弦楽器)、ハープ、鐘の音も聴かれる。時折、エレクトリック・ギターも使われた。クラリネットは吹いているが、ジャズ的なリードは取らず、サウンドスケープの一部として揺らめいている。 『Afrikan Culture』Shabaka(ユニバーサル) ハッチングスが全曲を書き下ろしたソロ