松本市教育委員会が重要文化財「旧開智学校」(松本市)の売店で史料の一つとして販売していた教育勅語の複製に付けられた現代語訳に、専門家から「元の意味を正確に伝えていない」との指摘が出ていることが分かり、市は18日までに販売を中止した。市教委は「特定の解釈を伝える可能性がある」として今後の対応を検討している。 市教委が販売していたのは、御名御璽(天皇の名前と印章)が入った教育勅語の複製で、1部1100円(税込み)。岩手県内の業者が作り、30年近く前から売店に置いていたという。業者は既に製造しておらず、在庫がある静岡県内の業者から仕入れ、旧開智学校で販売していた。 複製には「教育勅語の口語文訳」とする現代語訳が付属。原文の「一旦(いったん)緩急アレハ義勇公ニ奉シ以(もっ)テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スへシ」の訳として、「非常事態の発生の場合は、真心を捧(ささ)げて、国の平和と、安全に奉仕しなければ