聖書に「あなたの隣人を、あなた自身のように愛しなさい」という一節がある。ネラー海兵隊総司令官は「良き隣人となるために、引き続き最善を尽くす」と強調した ▼国や組織に忠誠を尽くす、部下思いで知られるネラー氏。米海兵隊を思いやるように、米軍機の事故に不安を抱く県民に配慮し、寄り添っているのだろうか。到底そうは思えない ▼先日、会見で米軍普天間飛行場の安全な運用をいかに確保するかについて問われたネラー氏は「周辺住民がレーザーを照射したり、飛行経路で凧(たこ)や風船を飛ばしたりしなければ、(安全に)役立つ」と発言した ▼飛行中のレーザー照射は危険な行為で、過去に逮捕者が出ている。一方、風船や凧は、米軍機の運用を航空法から除外する航空法特例法の施行令でも規制の対象外だ。相次ぐ事故で県民を危険にさらしながら、市民の抗議行動をやり玉に挙げるのは良き隣人のやることではない ▼1980年代、アフガニスタンの