予想を外した主流派 日本銀行が'13年から続けている大規模金融緩和をいつ止めるのかという「出口論」が過熱してきている。 これまで日銀はこの出口論について「時期尚早」との姿勢を貫いていたが、ここのところ「市場との対話を重視する」方向に修正しつつあると報じられている。金融緩和の出口論は、実際のところどれほどの意味があるのだろうか。 当たり前のことだが、出口論を繰り広げる人たちは今の異次元緩和に納得していない。'13年の金融緩和導入直後、マスコミや官僚のなかには「ハイパーインフレになる」と反対する向きが多かった。インフレの結果、国債は暴落し、円も大きく値を下げると強く主張していたのだ。 実際はどうだろうか。ハイパーインフレの気配はないし、国債の暴落も起こっていない。現在国債はほぼゼロ金利で、暴落どころか「高止まり」の状態だ。金融緩和に反対していた人たちの予想は今のところ外れている。 導入当初、大