静岡県東伊豆町・熱川温泉で昭和61年2月、宿泊客ら24人が焼死する火災を起こしたホテル経営会社「大東館」(同町)が19日までに、東京地裁に民事再生法の適用を申請、受理された。申し立ては17日付。信用調査会社の帝国データバンク沼津支店によると、負債は45億円。 大東館は昭和15年開業。テレビドラマのモデルにもなり、ピークの59年9月期には約14億円の売り上げがあった。61年2月に起きた旧館「山水」の火災で、宿泊客23人と従業員1人が死亡、多額の遺族補償を支払った。 平成6年2月に約40億円をかけて「ホテルセタスロイヤル」を新築し営業を再開したが、景気低迷の影響で宿泊客が減少。ここ数年は年7億円前後の売り上げにとどまり、建設資金の返済なども負担となって従業員の給料遅配が続いていたという。