今、注目のバンドceroのメンバーとして多くの楽曲で作曲、作詞を手がける荒内佑が、<日常>とそこに流れる音楽の話を綴る大好評の連載が公開中です。 更新は毎月1回、第4水曜日になります。 自分が生まれ育ったのは東京の郊外にある府中市と国立市という所のちょうど境界のあたりで、ものすごく雑にいえば前者は競艇、競馬場、刑務所の街。ユーミンの「右に~見える競~馬場~左はビ~ル工~場~」の街である。治安が悪いわけではないが地方都市の平均値くらいヤンキーが生息する。後者は駅前に風俗店やパチンコ屋を建ててはいけないという文教地区指定を受けていて、いわゆる学園都市。RCサクセションの「多摩蘭坂を~登り切る手前の~」の街である。学生とヒッピーの残党と意識高い系のマダムが主に住んでいる、と言ったら怒られそうだ。ぼくは府中の中学校に通っていて吹奏楽部でホルンをやっていたが、当時のことを考えるとマウスピースの鉄と唾
![第14回20世紀の最後、ぼくはヤンキーから走って逃げていた|宇宙のランチ|荒内 佑|webちくま](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a49df9cf0b9a6a5fefa5c7efcefe9e94320d8aea/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fchikuma.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2Ff%2F660m%2Fimg_5f56f1465bc996b0fa4b7a0ff466913d227913.jpg)