放射線科医として臨床の場に立ちながら、週2日を研究に充てている越野沙織医師(写真=戸嶋日菜乃・写真部) かつては「天才将棋少女」と呼ばれ、羽生善治棋士と対局したこともあるという越野沙織医師。現在は研究医としてAI画像診断の研究に邁進している。週刊朝日ムック『医者と医学部がわかる2022』(朝日新聞出版)では、目標は「世界中の患者を救うため」と語る越野医師の、これまでの歩みを聞いた。 【写真】小学6年生で「ポスト藤井」と言われた将棋界の新星はこちら * * * 放射線科医として画像診断の研究を続けている越野沙織医師。研究者として初めて認められたのは、高校1年生のときだった。高校生、高専生を対象にした国内最大級の科学技術コンテスト「高校生・高専生科学技術チャレンジ」(JSEC)で最優秀賞を受賞し、米国での国際科学技術コンテスト「国際学生科学技術フェア」(ISEF)にも出場したのだ。当時の研