相(そう)、またはアスペクト(英: aspect)は、言語学・文法学の用語で、述語が表す事象の完成度や時間軸における分布の様子などの差異化をもたらす文法形式である。語交替や語形変化を伴う。相は同じく動詞の文法範疇である時制・法とまとめてTAM (Tense-Aspect-Modality) とも呼ばれる[1][2]。 「相」はもともとスラヴ語派に見られる完了性と不完了性の対立を呼ぶ言葉であった。なおロシア語の場合、「相」ではなく「体」を用いて「完了体」「不完了体」とするのが慣例である。以前は古典語の文法解説において voice を「相」と訳しているものが多かったが、現代では aspect を「相」と呼んで voice は態と呼ぶようになっている。 事象について相が表現する内容として次のようなものがある: 完結してまとまっているか、それとも未完結で広がっているか 瞬間的なのか、継続的か、断続