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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (23)

  • 幻の名著「キミにもできるスーパーエリートの受験術」を読む

    幻の受験「キミにもできるスーパーエリートの受験術」を読んだ。amazonでは常に品切れ、ときどきYahooオークションで出品されるものの、目のタマが飛び出るような価格がついている(確認した限りでは6万円 !! もちろんそんな金なんて出せるはずもない。わたしが入手した方法は末尾で明かす)。 結論から言うと、たしかにスゴいだ。これを知っているのと知らないのとでは、大きく違うかも。大学受験をターゲットとしており、日で受けるあらゆる「試験」に効くだろう。タイトルがアレだけれども、「エリート」向けではないなぁ… むしろフツーの学生さんがうっかり手にすると「賢者の書」あるいは「魔道の書」になりかねない。1994年に出ているが、長い間幻の名著とされていたのも頷ける。 ―― ただし、「ドラゴン桜」まで。そのものじゃねーか、と何度ツッコんだことか。てっきり、「ドラゴン桜」の種は「『親力』で決まる !

    幻の名著「キミにもできるスーパーエリートの受験術」を読む
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    werdy 2022/03/01
  • なぜ「面白い物語」は面白いか?『物語論 基礎と応用』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    なぜ「面白い物語」は面白いか? トートロジーみたいだが、小説を読んでて、そんな疑問を抱いたことはないだろうか。ひたすら浸っているときは気付かないが、読了後、どうしてあんなに夢中になっていたのか不思議に思ったことはないだろうか。 わたしはある。一般に面白い小説に共通する特徴を洗い出したり、特定の人が面白がる「面白がりかた」を考えることで、おぼろげながら、「面白い物語の法則」のようなものを見出していた。あるいは、脚術やストーリーメイキング、『マンガの創り方』といったネーム作りのハウツーから、創作のための実践的なノウハウをもらっていた。 だが、たいていはヒューリスティックで「売れた作品を分析するとこうなっている」という経験則が最初にあり、その理屈は後からとって付けたように書かれている。そうではなく、「人はなぜ物語を好むのか?」というそもそも論から始めたい。もちろんアリストテレス『詩学』のよう

    なぜ「面白い物語」は面白いか?『物語論 基礎と応用』: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる - 無制限の想像力が爆発する「やし酒飲み」

    ブッ跳んだ小説。いかにもムラカミハルキが書きそうな。 ナイジェリアの作家、エイモス・チュツオーラが書いた、奇想天外な大冒険。やし酒を飲むしか能のない男が、鳥になったり神になったり石になったりして、やし酒づくりの名人を探す旅。 想像力のナナメ上を形容して「荒唐無稽」といわれるが、こいつは次元すら超えている。頭蓋骨だけの生き物。地をはう巨大魚。後ろ向きに歩く死者…そこには人と神と精霊と妖怪の一切に区別がなく、生者と死者も一緒くた。形や大きさ、運動を支配する法則は通用せず、因果も論理もめちゃくちゃだ。 語りくちすらぶっ壊れている。冒頭はこうだ。 わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした。当時は、タカラ貝だけが貨幣として通用していたので、どんなものでも安く手に入り、おまけに父は町一番の大金持ちでした。 「だ・である」と

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる - 無制限の想像力が爆発する「やし酒飲み」
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    werdy 2013/10/14
  • 大学教師が新入生にすすめる100冊

    恒例の100冊リスト。 ただし、これまでの趣向を外した。「ベスト100ランキング」は楽しいが、変わりばえしない。毎年似たような「ベスト100」をヒネり出すのも飽きた。ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。読んできたやつ、未読のやつ、読みたいやつを抽出したりふり返るためのきっかけなのだから。 だから、今回はランキングをしない。母体のリストは、「大学教師が新入生にオススメする」なんだけれど、そこからの選出はわたしの手になるもの。今までのリスト作成の過程で知り合えたものや、「読まねばリスト」に追加したもの。積読山に刺さったまま、課題と化しているものを中心に100挙げた。 もちろんこの100冊を参考にしてもいいし、母体リストから自分専用の一覧を作ってもいい。母体のリストは三千弱になるが、元となったのは、以下のリスト。ブックガイドは多々あるが、「大学

    大学教師が新入生にすすめる100冊
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    werdy 2013/03/17
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊

    毎年この時期になると、「東大教師が新入生にオススメするベスト100」という企画で紹介してきたが、飽きた。 ほとんど変わり映えしないリストにも飽きたし、毎年「ベスト1はカラマーゾフ!」とハヤすのも飽きた。カラ兄が最高であることはさんざん宣伝してきたから、皆さんご承知だろう(異論・反論大歓迎、これを超えるものがあるならね)。 だから、今回はスコープを広げてみる。 ■ この企画の趣旨 東京大学に限らず、新入生を迎えるにあたって、センセイたちは思うところがある(はずだ)。ゼミにくる前に、せめてこれぐらいは読んでおいてもらいたいと望んだり、若かりしころハマったで自分語りをしてみたり。そうした願望を吸い上げているところもいくつか見つけた。以下のとおり。 リスト1 「北海道大学教員による新入生への推薦図書」 リスト2 「京都大学新入生に勧める50冊の」 リスト3 「広島大学新入生に薦める101冊」

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊
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    werdy 2013/03/17
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせい

    もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせいだろう お題は次の文に続く──「父親はきちんと家に帰ってきて、こどもと一緒に遊んだり、笑ったり、じゃれあったり、ものを教えたりする必要がある」 のっけからショッキングな断定文が続くが、読み進めて納得した。「男の子って、どうしてこうなの?」は、異性である息子を育てるのに途方にくれる母親たちへの福音書かもしれないが、父親が読むと考えを改めさせる指南書なのかも。 けれども会議が、出張が、締め切りが、なんて抗議の声は上げられる。生活を成り立たせるための仕事を放り出したりすれば末転倒ではないかと。同意、わたしもそうだから。それでもココロのどこかで知っている、ものごとには、取り返しがつくものと、つかないものがある。そして、代替の利くものと、利かないものがある。取り返しがつかないもの

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: もしあなたが週60時間以上働いているとすれば、父親として役に立たない。息子が問題をもつようになったら、それはあなたのせい
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    werdy 2013/02/06
    “取り返しがつかないものは、子どもとの時間”
  • このハヤカワがスゴい!

    オススメをもちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ、今度は「ハヤカワ」だ。 つまり、早川書房が肴だ。SF、NV、JA、HM、NF、FT、epi、演劇、もちろんハードカバーやミステリマガジンもOKだ。それではと、ハヤカワ・マイベストを選ぼうにも……これがすっごく難しい。「この新潮文庫がスゴい!」と同じで、素晴らしいがありすぎるのだ。 「ハヤカワといえばSFだろ常識的に考えて」、「ハヤカワといえばミステリの王、いや女王」という意見がある。全面的に賛成……なのだが、わたしの傾向では、NV(ノヴェル)やNF(ノンフィクション)を好んで読む。シリーズ丸ごと推したいのがハヤカワepi文庫。epiとは、"epicentre"の略で、「震源」のこと。海外小説の素晴らしさを伝える発信源たる思いが込められているという(こっそり「よりぬきハヤカワさん」と呼んでいる)。スゴが、傑作が、徹夜小説があまりに多

    このハヤカワがスゴい!
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    werdy 2012/04/20
  • 3週間でやりなおす「高校数学の教科書」

    習うより慣れろ、学ぶより真似ろ。 やりなおし数学シリーズ。いつもと違うアタマの部分をカッカさせながら、3週間で一気通貫したぞ。もとは小飼弾さんへの質問「数学をやりなおす最適のテキストは?」から始まる。打てば響くように、吉田武「オイラーの贈物」が返ってくる……が、これには幾度も挫折しているので、「も少し入りやすいものを」リクエストしたら、これになった。 書の特徴は、「つながり」。アラカルト方式を改め、高校数学の体系を一化しているという。なるほど、上巻の「数と式」の和と差の積の形に半ば強引に持ち込むテクは、下巻の積分の展開でガンガン使うし、図形と関数はベクトルと行列の基礎訓練だったことに気づかされる。ベクトルが行列に、行列が確率行列に、さらに行列がθの回転運動や相似変換に「つながっている」ことが「分かった」とき、目の前がばばばーーーっと広がり、強制覚醒させられる。 上巻 1章 数と式 2章

    3週間でやりなおす「高校数学の教科書」
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    werdy 2011/06/21
  • 死なないカラダ、死なない心

    死にたくない、死ぬのはいやだ。 たとえ自分の生の意味が微々たるものでも、やはり死ぬのはいやだ。ふりかえると悲しみしか埋まっておらず、見通しても希望のキの字も見当たらないとしても、やはり死ぬのはいやなものだ。 ましてや、わたし自身、生の意味が微々たるものではないと信じる。辛いこともあったが、いまを生きているのが当に楽しい。仕事はたいへんかもしれないが、それは「たいへんな仕事」なだけであって、わたしの人生ではない。いっぽう、や子はわたしの生そのもの。家族のおかげで生きていられる。 だから、やっぱり死ぬのはいやだ。 のっけからヘンな書き出しでゴメン。戸惑った方もいらっしゃるかもしれないが、別に病気になったわけでも余命宣告されたわけでもないので、ご心配なく。ただ、このを読んで、かなり奇妙な気分になったので、そのまま書き下した。 逆説的な表現なのだが、著者が解脱を説けば説くほど、わたしは自分の

    死なないカラダ、死なない心
  • 正しい怒り方

    子どもに「怒り」を教える話。 わたしの息子は怒りっぽい。理由は至極かんたんだ、わたし自身が怒りっぽいから。無茶な割込みをかけるセルシオに怒鳴り、脱税は謝りゃいいんでしょと嘯く政治家は○ねと呪う。教える親こそ未熟者だね。 ささいなこと……計算ミスに気づいたり、誤字を指摘されたりすると、ムキーとなる息子に、「ガマンしろ!」と叱りつけそうになって、ハッと気づく。これは、わたし自身が小さい頃からいわれ続けてきたこと。そう、怒っているときに「怒るな」と強要されることほど理不尽なことはない。だが、わたしは言われ続けた。我慢しなさい、お兄ちゃんなんだから。こらえなさい、もう高学年(中学生、高校生)なんだから、恥しいことだと分かるでしょ? その結果どうなったか?自分の「怒りの感情」とは、抑えるべきもの、こらえるべきものだと教えこまれた。怒りとはウンコのようなもので、適切な場所で排出する以外は、その兆候を漏

    正しい怒り方
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 親になったら読んでおきたい三冊

    「親業」やるようになって5年経つ。母乳以外の全てをサポートしてきた自負もある。苦労も絶えないが喜びもデカい。それこそ最初は暗中模索、不安だらけの毎日だったが、一人から二人に増え、いつしか子どもは日常そのものとなった。 きょうび、必要な情報は何でも手に入る。育児サイトなら星の数ほどある。親業を始めたころ、・雑誌・ウェブサイトを漁りまくったが、膨大に転がっていた「情報」は、5年後には全部ゴミになった。 おっと「全部」は言いすぎだな。ただの「情報」だけでない、「考え方」「心がまえ」を受け取った書籍が残った。この記事ではそのうちのいくつかをご紹介する。余談だが雑誌・サイトは該当なし。育児ブログは有益だが誘拐カタログ化[参考]も時間の問題なので最近ではかかわらないようにしている。 「子どもへのまなざし」(佐々木正美)は何度も読んだ。今でも悩んだり壁にぶつかったりすると、このを最初に開く。 著者は

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 親になったら読んでおきたい三冊
  • わが子がイジメられてるらしいと思った親が最初にしたこと

    それは記録。 背中が痛いと訴えてくる息子を裸にしたところ、広範囲に内出血跡を見つける。詳細は省くが、殴られたらしい。「すわイジメ」と気負いたつのではなく、ゆっくりと子どもの話を聞く。度を越した悪ふざけなのか、陰湿なやつなのか見きわめがつかないし、子どもの話なので一貫性が見出しにくい。 まず、子どもの話を遮ることなく最後まで聞く。たずねるニュアンスの「訊く」のではなく受け入れるように「聞く」。そいつを逐一記録する。客観的に述べるのは難しいだろう(大人だってそうだ)、だから矛盾点には目をつぶり、ありのまま記録してゆく。ついでに写真も撮っておく。トラブルが大きくなり、収拾がつかなくなってからではなく、(たとえ一面からでもそれを自覚しつつ)子どもからヒアリングを続ける。 次に、「親は味方だ」というメッセージを伝える。独りで抱え込むなという。どうしても言いたくないのであれば、無理に聞くことはない。親

    わが子がイジメられてるらしいと思った親が最初にしたこと
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 本ばかり読んでるとバカになる

    の探し方についてのエントリ「を探すのではなく、人を探す」において、「目的を持って読む」と書いたが、具体的に何をどうすりゃいいのか、書いてない。を選ぶまでが前回のエントリなら、ここでは、選んだをどうやって読んでいるかについて、書く。 最初に やはり長くなりすぎたこのエントリのまとめ↓ 読書は他人にものを考えてもらった結果をなぞるだけだから、自分のアタマでものを考えなくなる。そうした受動的な読書を打ち破るために、オキテを作って実践している。 オキテ1:読むだけの読書にしない、オキテ2:読んだら表現する、オキテ3:読んだらフィードバックする、の3つ。その結果、読書の対象に広がりと奥行きと深みが増した。特にオキテ2を強力にオススメする。 まとめ終わり。文どぞ。 ばかり読んでるとバカになる ショウペンハウエルが「読書について」でいいこと言っている。読書は他人にものを考えてもらうこと。だか

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 本ばかり読んでるとバカになる
  • Foresight の代わり、どうする?

    新潮社のクオリティ・ペーパー「Foresight」が休刊する[参照]。 な、なんだってーΩΩΩ!一般紙と比べ割高とはいえ、良質の記事が並んでいるので重宝していたのに… そういやここ数ヶ月、「らしからぬ」妙な酒やら証券会社の広告が増えていたな。お約束のように、「昨今の厳しい出版事情」と「インターネットの台頭」が休刊理由として挙げられており、不謹慎ながら笑った。 さておき、どうしよう。これで、「定期購読までして読みたい雑誌」が消えてしまうことになる。ほとんどの雑誌は立ち読み or 図書館 or 特集により購入で済ましてきたけれど、Foresight は一通り読んできたからなぁ。「今年の派遣村がないのは、指導者が国家戦略室に取り込まれているから」とか、「政治家のウソを組織的に暴く politifact.com が米国で人気らしい」といったネタが一誌で得られるのは、Foresight ぐらいだろう

    Foresight の代わり、どうする?
    werdy
    werdy 2010/08/30
  • 「フォーサイト」の次は、これに決めた!

    新潮社のフォーサイトが休刊するにあたり、代替を探していた[URL]。たくさんの有益なアドバイスをいただき、とても感謝しています。リサーチと呻吟の結果、以下の雑誌を定期購読することに。 フォーリン・アフェアーズ・リポート COURRiER Japon まず、フォーリン・アフェアーズ、これはスゴい。アメリカの外交問題評議会によって創刊された外交・国際政治専門誌で、最も影響力のあるそうな[Wikipedeia:フォーリン・アフェアーズ]。「フォーサイト」でいうなら、巻頭リポートに相当するネタが3倍入っている。さらに、ホット・イシューに対応する「特集」が3-4の論文、フォーラム、対談形式で集められている。マネジメント層(しかもかなり上の)での政策決定の材料として充分。 たとえば今号(2010年1月)の「中国の台頭の戦略的意味合い」を読むと、中国をステレオタイプに描く日経○○との差が際立つ。中国

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    werdy 2010/08/30
  • 「ローマ人の物語」の読みどころ【まとめ】

    おもしろければ、それでいい、という姿勢で読んでいる。これを教養書や歴史書として読む奴の気が知れん(→いわゆる団塊社長)。お題にもあるとおり、これは「物語」として読むのが正解。 例えば、「たら」「れば」の乱発、見てきたような断定口調、その一方で「…と思う」で終わる文章、妄想爛漫、カエサル萌え… 好き放題に書いてる ── それでも威を借るために歴史書からも引用頻々… 史家をチクりチクりと批判しながら。 つまり、往年の名著「男たちへ」で培ったシニカルな目線は、ローマという増幅装置を使って現代へ放射しているんだな ── それが団塊世代には心地よいらしい。ダンナや息子が激しく気の毒に思えるが、日最高齢の腐女子として、がんばってくださいと、つい応援したくなる。 したがって、楽しめる読み方は、ツッコミを入れながら、塩婆がバッサリ斬った史実や書籍を拾いながらが良い。 「塩婆が言ってることはホントーか?」

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    werdy 2010/08/30
  • スゴ本100

    いつのまにか1000エントリ超えてたので、ここらで100に絞ってみる。 このblogで「スゴ」認定されたもの、企画「この○○がスゴい」で挙げられたものを、100にまとめてご紹介。順序適当、偏見なし、ビジネス、サイエンス、エロマンガ。ブンガク、ビジュアル、なんでもアリ、啓蒙、アダルト、劇薬なんでもござれ。「ノンフィクション」、「フィクション」、そして「劇薬系・成人指定」の三立てでご紹介。番号は便宜上つけたものなので、ランキングにあらず。 こんなにスゴいに出合えたのは、すべてあなたのおかげ。いいはたくさんあるのだが、全部読んでるヒマもないし、探している時間も足りない。だからわたしは、スゴいを読んでいる「あなた」を探す。あるいはこのblogにやってきた「あなた」の言を待つ。そうしたツッコミやアドバイスをいただき、とても感謝しています。 この100リスト全て鉄板モノだが、「それをスゴ

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    werdy 2010/08/30
  • さよなら、日経

    ようやく、「リーマン日経」の呪縛を解くことができる。 「社会人になったら、ニッケイ・ヨクヨム」と呪文をかけられ幾年月。半導体は日の魂とか、(アメリカン・スタンダードという名の)グローバルスタンダードとか、中国ワッショイとか、いろいろ吹き込まれましたな。日経新聞だけでなく、日経ビジネスとか日経コンピュータとか日経コミュニケーションズとか、たくさん貢ぎましたな。 その結果→職場や会議卓で「話を合わせる」役にはたった。 ビジネスのヒントや、業界の動向や、はたまた日経済の先行きは、すでに新聞よりもRSS+クオリティ紙で充分。具体的には、「ニューズウィーク」「クーリエ・ジャポン」「フォーリン・アフェアーズ」になる([経緯])。「出勤途上で新聞に目を通す」という習慣は、とうの昔にやめた。車内を見渡してみて、あらためて気づく、新聞読んでる人は珍しい部類に入る(リクルートスーツ姿の人が読んでいるのは常

    さよなら、日経
  • 10ドルの大量破壊兵器「AK-47」がもたらした世界

    「こうと分かっていれば、自分は時計職人にでもなるべきだった」 アインシュタインのこの言葉を思い出す。自分の研究の"成果"である原子爆弾がもたらした惨事を知ったときのセリフだ。ミハイル・カラシニコフは、自分がつくったAK-47について、こう語っている。 「わたしは自分の発明を誇りに思っている。しかし、それがテロリストたちに使われているのが哀しい。人びとが使えて、農民の助けになるような機械を発明すればよかった。たとえば芝刈り機のようなものを」 単純な構造のため誰でも扱え、めったに故障せず、きわめて安価なアサルト・ライフルAK-47。この突撃銃は、戦争の形態から世界のパワーバランスまで変えてきた。累計一億挺以上つくられてきたAKの構造と、世界に蔓延していく様を、(悪い意味での)ジャーナリスティックに描いている。「アフリカクレジットカード」と呼ばれるほどコモディティ化しており、人類史上最も人を殺

    10ドルの大量破壊兵器「AK-47」がもたらした世界
    werdy
    werdy 2010/04/20
  • マクニール「世界史」はスゴ本

    800ページで世界史を概観できる名著。 「シヴィライゼーション」という文明のシミュレーションゲームがある。暇つぶしのつもりで始めたのに、暇じゃない時間まで潰されてしまう危険なゲームだ。マクニール「世界史」もそう。それからどうなる?なんでそうなる?に次々と答えてくれる書は中毒性が高く、読むシヴィライゼーションといってもいい。 ゲームのように面白がれないが、ゲームのように熱中して、マクニール「世界史」の最新完訳版を読む。世界で40年以上にわたって読み続けられており、blog/twitter/tumblr でスゴいスゴいと噂には聞いていたが、たしかに素晴らしい。何が良いかっていうと、「眠くならない歴史」であるところ。 話は少しさかのぼる。流行に乗っかって教科書開いたはいいが、あれだね、睡眠導入剤として最適だね、山川世界史。パブロフのなんちゃらのように、開いた途端、急速に眠くなる。「メソポタミア

    マクニール「世界史」はスゴ本