大石十三夫さんの『なんでやねんDTP』(http://d.hatena.ne.jp/works014/)で問題提起されている「ベタ組」(そのアンケート結果)について、考えをまとめておくことにした。 実は「ベタ組」という用語には三つの意味がある。 ①(活字組版で)字間を開けずに組むこと。 ②(手動写植で)字送りを文字サイズと同じにして均等に印字すること。 ③(電算写植・DTPで)均等詰めやプロポーショナル詰めを行わず、文字サイズのまま(トラッキング・ゼロで)流し込むこと。 全部同じことを言っているように見えると思う。しかしそれぞれ違うのである。 ①(活字組版で)字間を開けずに組むこと。 明治の頃は、書籍では二分アキまたは四分アキの組版が通常で、ベタ組は新聞だけで用いられた。漢文を組む際には、漢字をアケて組み、字間に返り点や句読点を入れることで、漢字が一定に並ぶ。漢字仮名交じりの日本語にもこれ