ケースAでは、所得効果が正で財iは正常財(上級財)である。このとき、財iは必ず通常財(英語版)となる。つまり、財iの「需要の所得弾力性」が正のとき、財iの「需要の価格弾力性」は必ず負になる。ケースBでは、所得効果が負で財iは劣等財(下級財)である。しかし、代替効果が所得効果を上回っており、財iの「需要の価格弾力性」は負となり、つまり通常財となる。ケースCでは、負の所得効果が代替効果を上回っており、財iの「需要の価格弾力性」は正となり、つまりギッフェン財となる。これにより、ギッフェン財は必ず劣等財である(「需要の価格弾力性」が正の財の「需要の所得弾力性」は必ず負である)ことがわかる[注 2]。 直感的説明[編集] スルツキー方程式は代替効果と所得効果の2つの項からなる。代替効果は財の相対価格の変化の効果によるもので、所得効果は所得が上昇することによる効果である。 価格の上昇による代替効果は、