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先週はJTPAのシリコンバレーツアーがあって、若い衆と夜な夜な語り合った。 ぼくはベイエリアのこの適度な田舎具合がとってもお気に入りだ。東京のように、どこへ行っても知り合いにバッタリ会ってしまいかねないような、どことなく息苦しい感じというのがここにはなく、といっても、まぁ過去に築いてきた人とのつながりのほとんどをあっちに置き去りにしてきたのだから当たり前なのだけど、とにかく開放的な気候のもと、独りでじっくり考え事ができるこの土地が好きだ。今も、あふれんばかりの陽気の差し込む、パロアルトにあるカフェのテラスでこのブログにエントリしている。 しかし、今度ばかりは人付き合いの悪いぼくも自ら望んででかけていった。もう自分も30歳を超えてしまった。自分の感性が過去のものになりはじめているのに、それに気付くことができずに下の世代との断絶がはじまる、とても微妙な年頃だ。 正直、世の中にわからないことが増
今年の3月、伝説の先生をアメリカに訪問したときのことです。東海岸にある、この有名大学のキャンパスを先生が自ら案内してくださいました。 キャンパスの中心に近い場所に車を駐車した先生は「mehori さん、荷物は車の中に置いていった方がいいですな!」と私に声をかけました。 「え、ええ。わかりました」と、不思議に思いながら荷物を置いてドアをしめると、先生はなぜだか準備運動をしています。 「ではいいですか。行きましょう!」と一声かけると、先生は猛ダッシュで走り始めました。 「(え、ええーっ!?)」と声にならない叫びをかみ殺しながら、私は必死で付いてゆくほかありませんでした。 「案内」というのはご自身の習慣であるランニングのついでだったのです。冷たい雨が降り始める中、それから45分の間、「ここが数学の研究棟です!」「ここがスタディアムです!」「ここが学生寮です!」と息せき切った案内が続いたのでした。
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