企業の不祥事は後を絶たない。国内ではガバナンス機運が高まり大企業を中心に整備されてきたが、結果、取り残されているのがベンチャー企業・未上場企業である。さらに、人工知能(AI)はガバナンスに大きな影響を与えるという。ベンチャー企業のコーポレートガバナンスについて経営者自身がまとめた書籍『AI時代のベンチャーガバナンス』(日経BP)を基に、主にAIがガバナンスに与える影響について連載する。今回のテーマは「企業経営へのAI活用」である。 企業の規模や上場/未上場にかかわらず、AIは企業経営に多様なメリットをもたらします。従来型AIだけでなく生成AIも活用し、その範囲は広がっています(図)。AIは個々の業務改善や事業への貢献のみでなく、課題対応も含めてガバナンス改善に寄与するのです。 生成AIをはじめとした新たな技術は事業やリスク管理など企業経営に大きな影響を与えるため、その導入を検討して実施する