何が日本のケータイ業界をダメにしたか IPでつながるということは、基本的に国境はなくなるということです。最初からオリンピックのようなグローバルな競争になります。 日本ではテレビまで付いた高機能なケータイが1万円くらいで手に入りますが、これはキャリアーが小売店に「販売奨励金」を払って差額を補填しているからです。実際に海外で売ったら8~9万円はします。海外の携帯電話は安いものでは1台50ドル(約5500円)くらいで売られているのに、こんなに高い端末を買う人はいないでしょう。 ケータイ業界ではゼネコン構造が温存されているために、利益はわずかでも確実に収入が得られる仕組みになっています。端末の仕様はケータイ事業者(キャリアー)が考えて、メーカーはその仕様に沿った製品を作るだけです。日本メーカーは、端末の開発費として1機種あたり100~150億円もかけている。海外メーカーのGSM端末では50億円かけ