論理に出てくる述語(predicate)をコンピュータの文脈で考えると、適当なデータ領域Dの上で定義され、真偽値(trueまたはfalse)を戻り値とする関数になります。述語を数学的な関数と捉えるなら、その論理計算は古典論理と同じようにできます。しかし、コンピュータによる計算だと、なかなか古典論理と同じにはいきません。 部分的にしか定義されない述語の計算 コンピュータのなかの関数はプログラムにより定義されます。プログラムにより定義された関数の宿命として、無限走行したり例外が発生したりで結果が得られないことがあります。つまり、述語の関数 D→{true, false} は部分関数となります。 部分(かもしれない)関数 f:D→{true, false} があるとき、未定義な部分では f(x) = ⊥ と考えます。⊥ は架空の値でボトムと呼ばれます。「f(x) = ⊥」という言明は、xのところ