ただの不況ではない 景気が回復しても増えるのは低賃金労働だけ?(ニューヨークの就職フェア) Spencer Platt/Getty Images 先週発表されたパッとしない4月の雇用統計は、アメリカの失業問題は改善もしていなければ悪化もしていないことを示している。同時にこれは、アメリカには構造的かつ慢性的な雇用問題が存在するということの更なる証拠でもある。激しい痛みを伴うわけではないし、急速に悪化するものでもない。だが、近い将来どこかへ消えてなくなってくれることも決してない問題だ。 米政府の労働統計局によると、失業率は3月の8.2%から8.1%へとわずかながら下がったものの、非農業部門の就業者数が11万5000人増と市場予想を下回った。再就職の意欲があるのに半年以上働いていない人(失業者全体の半分以上を占める)の数は500万人超と、3月の調査時からほとんど減らなかった。 「ほぼ変化なし」と