2021年初頭に顕在化した「半導体不足」の問題は2022年に大きな転機を迎えた。あらゆる用途の半導体が一様に不足している状況が解消された一方で、過剰供給品種と供給不足品種が混在する状況へと移行した。半導体不足の「一歩先」を占うのは、米中対立による両国経済の乖離、いわゆる「デカップリング」の行方だ。 パソコンやデータセンター用サーバーなどIT機器向け半導体チップは、コロナ禍による行動制限で需要が急増し供給不足に陥った。しかし2022年にその状況は完全に解消した。2022年半ばから、データの一時保存用のDRAMやフラッシュメモリーなどの供給が需要を上回り始め、2023年2月にはメモリーメーカーである韓国サムスン電子や韓国SKハイニクスの業績が急降下する事態に陥るまでになった。2022年10月~12月だけでDRAMとNAND型フラッシュメモリーの価格は約3割も下落したという。これに伴って、一時期
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