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2015年10月5日のブックマーク (9件)

  • 人名用漢字の源流(最終回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    市町村長は、出生の届出において子の名に前項の範囲外の文字を用いてある場合には、届出人に対してその旨を注意することができる。但し、届出人がこれに従わなくともその届出を受理しなければならない。 議院運営委員会の決定に驚いた文部事務次官の日高第四郎は、即座に、官房副長官で元国語審議会委員の剱木亨弘に泣きつきました。剱木は、昭和26年6月5日のその日のことを、のちにこう回想しています(『西日新聞』昭和61年5月14日朝刊5頁)。 日高次官の話を聞いた私は「いまとなってはどうしようもない」とは思ったが、文部省を見殺しにもできない。最後の努力をしてみようと、自由党国会対策委員長の小沢佐重喜先生のところへ走った。衆院会議が開会される直前だった。 「先生、戸籍法一部改正案の上程を何とか取りやめて下さい。これが成立すると文部省の国語政策は根から崩れます。当用漢字制度の危機です」 「君、もうだめだ、全会

    人名用漢字の源流(最終回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 人名用漢字の源流(第5回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    (第4回からつづく) 今月24日に『新しい常用漢字と人名用漢字』が発売されます。出版記念と言っては何ですが、第1章「常用漢字と人名用漢字の歴史」の内容を要約したり、あるいはちょっと脱線してみたりしながら、人名用漢字の源流を全6回で追ってみたいと思います。 人名用漢字別表の内閣告示 国語審議会は、昭和26年3月13日に固有名詞部会を発足させ、子供の名づけに使える漢字の審議を始めていました。子供の名づけに対する漢字制限を緩和することで、戸籍法第50条が骨抜きにされてしまうのを防ごうとしたのです。一方、参議院議員で元国語審議会委員の山勇造は、参議院文部委員会を動かし、衆議院から送付された戸籍法第50条改正案に関して、参議院法務委員会に連合審査を承諾させました。連合審査となれば、法務委員会だけで会議への上程を決めることができず、審議未了で廃案にできる可能性が高くなったのです。 固有名詞部会は『

    人名用漢字の源流(第5回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 人名用漢字の源流(第4回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    (第3回からつづく) 今月24日に『新しい常用漢字と人名用漢字』が発売されます。出版記念と言っては何ですが、第1章「常用漢字と人名用漢字の歴史」の内容を要約したり、あるいはちょっと脱線してみたりしながら、人名用漢字の源流を全6回で追ってみたいと思います。 衆議院の戸籍法第50条改正案 昭和26年2月6日、衆議院予算委員会において、子供の名づけに対する漢字制限の問題を、川端佳夫議員が天野貞祐文部大臣に問いただしました。子供の名づけに使える漢字が、当用漢字1850字だけでは不十分なので、これを緩和する考えはないか、と詰め寄ったのです。この質問に対し天野大臣は、「名前についてはいかにもおっしゃる通りで、私もあれではどうかという考えを持っておりますので、これもよく研究してもらって何とか緩和しなければいけないという考えを実は持っております。」と答えてしまいました。 翌2月7日、眞鍋勝を中心とする13

    人名用漢字の源流(第4回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 人名用漢字の源流(第3回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    (第2回からつづく) 今月24日に『新しい常用漢字と人名用漢字』が発売されます。出版記念と言っては何ですが、第1章「常用漢字と人名用漢字の歴史」の内容を要約したり、あるいはちょっと脱線してみたりしながら、人名用漢字の源流を全6回で追ってみたいと思います。 戸籍法の全面改正 当用漢字表が内閣告示された頃、司法省民事局では、戸籍法の改正作業がおこなわれていました。それまで家を単位としていた戸籍を、夫婦を基単位とする戸籍に変える、というのが戸籍法改正の主眼で、日国憲法の施行に間に合わせるべく全力で作業がおこなわれていました。そんな中、文部省教科書局国語調査室から「氏名等を平易にする法律試案」が持ち込まれたのです。民事局の青木義人は、この時のことを、のちにこう回想しています(『戸籍』昭和57年9月号47頁)。 この案を持ってこられたときには、ぼくも相当消極的だったんです。住所とか人の姓など従来

    人名用漢字の源流(第3回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 人名用漢字の源流(第2回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    (第1回からつづく) 今月24日に『新しい常用漢字と人名用漢字』が発売されます。出版記念と言っては何ですが、第1章「常用漢字と人名用漢字の歴史」の内容を要約したり、あるいはちょっと脱線してみたりしながら、人名用漢字の源流を全6回で追ってみたいと思います。 氏名等を平易にする法律試案 昭和21年5月8日、国語審議会は、常用漢字に関する主査委員会を発足させました。主査委員会の顔ぶれには、吉田澄夫が含まれていました。吉田は文部省教科書局で、国語調査官として働いていたのです。そして、9月25日の主査委員会には、林徹がゲストとして招かれました。主査委員会は、固有名詞に対する漢字制限を視野に入れており、そのためのヒアリングをおこなっていたのです。『標準名づけ読』の500字を、どのように常用漢字に取り込むか、主査委員会は議論を重ねていたのです。 さらに10月1日の主査委員会には、「氏名等を平易にする法

    人名用漢字の源流(第2回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
  • 人名用漢字の源流(第1回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム

    今月24日に『新しい常用漢字と人名用漢字』が発売されます。三省堂ワードワイズ・ウェブでの3年3ヶ月に渡る連載が、ようやく書籍の形で結実することとなりました。でも、実際に書籍として執筆してみると、ウェブ連載では書かなかったアレやコレやのネタを盛り込みたくなってしまい、結局、第1章「常用漢字と人名用漢字の歴史」は完全に書き下ろしとなりました。出版記念と言っては何ですが、第1章の内容を要約したり、あるいはちょっと脱線してみたりしながら、人名用漢字の源流を、昭和26年まで追ってみたいと思います。 名のつけ方委員会と『標準名づけ読』 昭和13年7月11日、国語協会が主催した第1回国語運動懇談会では、漢字制限に関する様々な議論がたたかわされました。中でも東京高等学校の宮田幸一は、子供の名づけに関して、以下のような提案をおこないました(『国語運動』昭和13年9月号671頁)。 私は国語協会が命名問題に

    人名用漢字の源流(第1回) | 人名用漢字の新字旧字(安岡 孝一) | 三省堂 ことばのコラム
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    The Blog | Welcome to Adobe Blog アドビのブログでは、Creative Cloud、Document Cloud、Experience Cloudの最新情報や役に立つ情報を紹介しています。

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  • 電子書籍の「失われた◯◯年」に終止符を 〜続・「電書再販論」に思うこと

    これまでの経緯 こんにちは。この「マガジン航」で以前、電子書籍への再販制度導入について、書かせていただいたことがあります(リンク)。 その時は、再販導入を主張する鈴木藤男氏(NPO法人わたくし、つまりNobody副理事長)、落合早苗氏(hon.jp代表取締役)の主張を、主に経済学的な観点から、分析しました。 紙幅の関係で、「電書再販論」のもう一人の主張者である、高須次郎氏(日出版者協議会会長、緑風出版代表)の所論については、「後編」に回すことにしたのですが、その「後編」を書きあぐねているうちに時間がたってしまいました。すみません。 今回、「後編」として、「電書再販論」について、さらに詳しく書かせていただきます。 そもそも「再販制度」とは? はじめに、出版物の「再販制度」とは何かについて、ちょっと整理しておきます。 独占禁止法では、商品の生産者や供給者(この場合は出版社や取次)が販売者(こ

  • TechCrunch | Startup and Technology News

    The buy will benefit ChromeOS, Google’s lightweight Linux-based operating system, by giving ChromeOS users greater access to Windows apps “without the hassle of complex installations or updates.”

    TechCrunch | Startup and Technology News