2010年11月に改定常用漢字表が告示されたが、これはDTPの現場にどのような影響を与えるのか。OpenTypeフォントとの関係について考えてみる*1。以前は特に意識しなくても、常用漢字表の字体(通用字体)が表示・印刷されるのは当たり前だった。今は違う。 まず、「常用漢字表とJIS90のグリフが異なる例」に注意が必要である。以下の図では、赤枠が常用漢字表のグリフ。JIS90基準フォント(名前にNの付いていないフォント)をシフトJIS環境で使った場合、下図「常用漢字表とJIS90のグリフが異なる例」の文字は、基本的にグレー枠のグリフで出力される。また、常用漢字の通用字体と印刷標準字体が一致しない例にも注意。改定常用漢字表で新たに追加された文字は、原則としていわゆる康熙字典体を採用しているが、「曽痩麺」の3文字は例外。 名前にNの付いているフォント(JIS04基準フォント)では、下図青地のグリ