電子書籍の話題がかまびすしい。しかし、ひとつ忘れてやしませんか。保存の問題だ。本は図書館においておけば、未来に伝えられる。国立国会図書館には、明治以来めんめんと文書が保存され、また未来にひきつがけている。はて電子書籍はどうだ。 の「日本における電子書籍の流通・利用・保存に関する調査研究」の委員を仰せつかっておりました。先日その 調べていくと、電子書籍の保存は紙以上に難物だということがわかった。まず、媒体CD-ROMとかDVD-ROMをもつパッケージ系電子書籍では物理媒体が長年の保存に耐え得ないという問題がある。プラスチック盤が20-30年で劣化して読めなくなるというのだ。それ以前にこのドッグイヤーの電子業界のこと、劣化限界の30年もたつ以前にハードもソフトもまったく違ったものになってしまって、物はあっても読めなくなってしまう。実際、国立国会図書館で2003 年度に実施されたパッケージ系電子