【イスラマバード=横堀裕也】米軍はパキスタン北西部でのテロ掃討作戦に無人航空機を使用しているが、この攻撃によるとされる民間人被害が急増している。 パキスタン地元紙の集計では、昨年1年間で約700人が犠牲になった。 米軍の無人機攻撃は、国際テロ組織アル・カーイダ幹部が潜伏している可能性が高いとされる、政府直轄部族地域の北ワジリスタン地区など、北西部の山岳地帯に集中する。 同地区住民の地元紙記者カリム・カーンさん(44)は2009年末、息子(18)と弟(35)を1度に失った。「自宅がミサイル攻撃を受けた」という連絡を受けて帰ってみると、石造りの家が土台ごと吹っ飛んでいた。 カーンさんは、本紙とのインタビューで「我が家は(アル・カーイダと密接な関係のある旧支配勢力)タリバンと全く関係などない」と憤る。 無人機攻撃はオバマ米大統領の就任後、激増した。パキスタン紙「ニューズ」によると、昨年の攻撃回数