篠田英朗氏BRICSが拡大する。ブラジル(B)、ロシア(R)、インド(I)、中国(C)、南アフリカ(S)の5カ国からなるBRICSに、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、イラン、エジプト、エチオピア、アルゼンチンの6カ国が来年1月に加わる。数の倍増以上に注目すべきなのは、拡大の仕方だ。 中露など各国の思惑2001年に世界経済を牽引(けんいん)する4つの地域の新興経済国としてブラジル、ロシア、インド、中国が注目された。09年にこの4カ国が初めて首脳会議を開いた後、11年にアフリカから南アが加わりBRICSとなった。したがってもともとはBRICSとは、異なる地域の経済を牽引するそれぞれの地域の代表的な新興経済国を示す概念であった。今回の拡大はこのもともとの意味を大きく変える。複数国がBRICSに参加する地域が生まれるためである。
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