カリブ海の島国キューバは米フロリダ半島の南端から約150キロしか離れておらず、1959年の社会主義革命以降、東西冷戦期は62年のキューバ危機に代表されるように、東側陣営が米国に突きつける「匕首(あいくち)」のような存在であり続けてきた。そして現在、中国がキューバに軍事拠点を構築する動きを積極化させていることが判明し、キューバ情勢は再び緊張に向かう恐れが高まりつつある。 「私たちが目指すのは力による勝利でなく、正しさの証明だ」 1962年10月22日、第35代ケネディ大統領は国民向け演説で、ソ連がキューバに米主要都市を射程におさめる核ミサイルを配備したことが分かったと明らかにした上で、ソ連の暴挙に決然と対抗していく姿勢を打ち出した。 全面核戦争の瀬戸際
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