いかにも、現在の国鉄における非能率はたいへんなものであって、国鉄の売り上げとトヨタ自工(現・トヨタ自動車)の売り上げとはほぼ同一であるが、国鉄はトヨタ自工の10倍以上の人員を擁している。 また、国鉄には赤字線が多い。この赤字線を廃止し、人員を整理することこそ、国鉄が運送業という本来の目的のために奉仕する最良の方法であり、これが日本の国家目的からすればベストなのではあるが、なかなかそうはいかない。その理由の一つは、国鉄という組織が自己目的化し、それ自身の要請に従って動くからである。そして、国鉄の要請と国家の要請とが衝突しても、いっこうに気にすることはない。 ソ連軍は国家の要請を無視して行動している このような自己目的化した組織のなかで、最大のものが軍隊である。帝政ドイツにおいても、戦前の日本においても、自己目的化した軍隊は、国家の癌であった。国家的要請と軍隊自身の要請とが衝突する場合には、軍
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