1945年(昭和20年)の太平洋戦争末期の激戦から73年たった今なお戦死者の約半数の1万人の遺骨が見つからない硫黄島(東京都小笠原村)で昨年12月、自衛隊滑走路の地中で遺骨が2柱発見されたことが厚生労働省への取材で分かった。生還者の証言などで滑走路下は多数の遺骨が埋まったままとされてきたが、実際に見つかったのは初めて。硫黄島は北海道出身者も多く戦死しており、道内の遺族は今後の進展に期待している。 発見場所は、滑走路(全長2650メートル、幅60メートル)の中央部地下の通称「未探索壕(ごう)」。入り口から約50メートル進んだ地下16メートルの通路上に、2人の手足などの骨があった。身元特定につながる軍服などは地熱で風化したとみられ、見つからなかった。厚労省は近く調査結果をホームページで公表する。